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(MCU)映画『&ウルヴァリン』では、デッドプール&ウルヴァリン対デッドプール軍団によるガチバトルが繰り広げられた。クライマックスの口火を切るようなアクションシークエンスとなったが、ショーン・レヴィ監督いわく、準備には9ヶ月もの期間が費やされていたという。

この記事には、『デッドプール&ウルヴァリン』のネタバレが含まれています。

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なんとか虚無の地を抜け出すことができたデッドプールとウルヴァリンは、時間加速器(タイム・リッパー)を使い世界を滅ぼそうとするカサンドラ・ノヴァ(エマ・コリン)の暴走を止める前に、強敵たちと対峙することになった。俺ちゃんの変異体が無数に集まったデッドプール軍団だ。

マドンナの「ライク・ア・プレイヤー」がかかり、客席も盛り上がったところで戦いはスタート。戦いを真横から捉えたトラッキングショットで、両者の血生臭い殺し合いが映し出された。

米で同シークエンスを振り返ったショーン・レヴィ監督は「この映画で一番複雑なショットです」と語っている。本作に限らず、「これまで自分が撮ってきた映画の中でも一番複雑ですし、正気に言えばどんな映画でもここまで複雑なショットは見られないんじゃないでしょうか」と、前人未到の難易度であったようだ。

監督いわく、準備に要した期間はなんと9ヶ月。アイデア出しに始まり、試行錯誤のプロセスが踏まれていったという。

「熱狂的な暴力の交響曲にすることを目指しました。まずは絵コンテを始めて、それから絵コンテにアニメーションの動きをつける事前映像化の作業が行われましたね。

次に大きなハードルだったのは、50人のスタントマンたちを呼び、本当の人間と身体でどうやってやるのかを解明することでした。デジタルの身体ではないわけですからね。全体を通して本物のファイターたちで行われました。それからの課題が、汗だくの状態ではなく、スーツを着てリハーサルをしたら何が起こるのかということ。身体は同じ動きをしません。何百人ものチームメートがそれを解明し、うまくやってのけました。とても誇りに思っています。」

長期間にわたる複雑な製作が行われたわけだが、レヴィ監督と主演のライアン・レイノルズには、同シークエンスで最初から決めていたことがあったという。「横方向のトラッキングショットであること、(マドンナの)ライク・ア・プレイヤーを採用することはずっと心に決めていました」とレヴィ監督は明かしている。

レイノルズが米で語ったところによれば、横方向のトラッキングショットは2017年頃から構想しており、アラブ民族独立に協力した英国軍人の生涯を描いた一大叙事詩『アラビアのロレンス』(1962)に着想を得ていたという。同作では、目的地を目指す主人公のロレンスの旅路が、左から右への動きを通して表されている。ライアンは、この手法をデッドプールとウルヴァリンの戦いにも取り入れたかったようだ。

「デヴィッド・リーン監督の『アラビアのロレンス』みたいに、フレームの中では全てが左から右へと動くんです。それが、進歩や旅の感覚を与え、デッドプールとウルヴァリンが次から次へと動きながら一緒になって戦うというテーマにアーチをかけてくれました。」

同シークエンスではレヴィ監督らの希望通り、マドンナの楽曲「ライク・ア・プレイヤー」が使用されたが、これもライアンたっての希望だった。ライアンは同曲のライセンスを得るためにマドンナに直談判。「もしマドンナから断られたら、何をしていたか分かりません。良くない案ですが、プランBは彼女にもう一度お願いすることでした」と語っている。

『デッドプール&ウルヴァリン』は大ヒット公開中。

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