12月4日の「おとなりさん」(文化放送)は、歌手で女優の由紀さおりさんが出演し、若い世代の音楽についても話が及んだ。

由紀さおり「日本語って、一番頭にアクセントがあるんですね。でも、今の音楽はアフタービート。リズムが先行してる音楽だから、日本語のアクセントがちょっとおかしいの」

平子「早いスピードのテンポの中にこれだけの歌詞を詰め込まなければいけないとなると、どうしたって無理は生じてきますよね」

由紀「それと情感というよりは、言葉数が多い。声帯を楽器の一つとして捉えてるみたいな歌唱、あれはあれで難しいんですけど、情感を入れるというところでは違う音楽かなと思います。でも、最近、King Gnuの24時間で消えちゃう投稿とかで、BGMに“夜明けのスキャット”を使ってくれたの。彼らの音楽の感性の中に夜明けのスキャットがあるんだと思ったら、すごくうれしくて(笑)」

平子「若い世代の方の中には、昭和の曲の情感が豊かだということで聴いてる人たちもいますよね」

由紀「やっぱり日本語の語感って、響きも含めて優しいものなの。そこに飢えてるのかな?というのはありますね」

平子「“夜明けのスキャット”もそうですけど、もの悲しさだったり、夜明けの情景の中で希望が湧いてくる状況だったり、歌の共通認識は一緒ですものね」

由紀「やっぱり歌詞がない分、限定されないから想像が自由にできる。楽曲の奥深さ、自由な感じが歌の良さかなと思います」

平子「King Gnuとか若い世代の曲も聞かれたり、交流があったりするんですか?」

由紀「King Gnuは紅白歌合戦の時に聴いて、すっきりした音の濁りのないロックだと思いました。この人たちの音楽は気持ちがいいなと思ったのが最初です。そしたら、芸大出て、中退の方もいらして、音の重ね方がやっぱり違うのかな?と思ってみたり、そういうところから色々聴いたりしました」