中嶋オリックス こぼれた勝利の裏側 注目集めた「3連投」「致命的エラー」

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中嶋監督の采配も注目を集める(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

「SMBC日本シリーズ2023」第5戦は11月2日、阪神の本拠地・甲子園で行われ、オリックスは阪神に2ー6と敗れ、シリーズ2勝3敗と逆王手をかけられた。

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 優位に進めていたゲームが暗転したのは、やはり一つのエラーからだった。2−0で迎えた8回、先頭の木浪聖也の当たりを守備固めで入っていた二塁を守る安達了一が一塁へ悪送球。手堅い守備で知られる安達にミスが出ること自体珍しかったが、結果として3試合ぶりに登板となった山崎颯一郎もリズムを崩し、3連打を浴びることに。1点差に詰め寄られた。

 そこでオリックスベンチは剛腕、宇田川優希を投入。一死二、三塁の場面で火消し役が期待されるも森下翔太に低め直球を捉えられ逆転の2点三塁適時打、続く大山悠輔にも一死三塁からセンターへの適時打を許し、降板。マウンドを降りる際には目に光るものも見えた。

 一方でこの日が3連投、シリーズ4試合目の登板となったフル回転の宇田川は責められないだろう。鉄壁のブルペン陣はチームのストロングポイントの一つだが、今シリーズはこの日、8回に登板した山崎颯が第3、4戦をベンチ外となるなど、その間もやりくりに追われた。この日はブルペンにエースの山本由伸も入れたが、起用はなかった。

 シリーズ通じて両軍ともにミスの多さが目立つが、終盤に出たミスが勝利の分岐点ともなった。8回先頭をエラーで出してしまったことで、その後のビッグイニングを生む結果につながった。

 逆王手をかけられて本拠地に戻る。第6戦の先発はエース・山本が予想される。シリーズ初戦で7失点KOされた右腕が意地を見せるか。熱戦はまだまだ終わらない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]