巨人担当記者が「間違いなく大きなチャンス」と断言する理由とは?真価が問われる小林誠司の2024年はどうなる

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契約最終年の小林は来季、どういった形でチームに貢献してくれるだろうか(C)CoCoKARAnext

 阿部慎之助新監督のもと、新体制が船出した巨人。となると、あの人気捕手の来季はどうなるのでしょうか。

 強肩と甘いマスクで根強い人気を誇る小林誠司捕手です。社会人の名門・日本生命から2013年にドラフト1位で巨人入りし、2017年には第4回WBCで正捕手を務め、チームトップの打率4割5分をマークした「世界のKOBAYASHI」も早いもので34歳。プロ10年目のシーズンを終えました。

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 巨人担当記者は言います。

「かつてはファンを巻き込み、『正捕手は小林か大城卓三か』という論争もありました。しかし、打力がウィークポイントの小林に対して、大城が『打てる捕手』という立ち位置を築きあげた。DH制のないセ・リーグでは、捕手はいくら守りが堅くても打てないと、投手と並んで2アウトを自動で献上することになってしまう。原辰徳前監督が小林の起用をためらったのも無理はないのです」

 その間、巨人の捕手は岸田行倫が着実に力をつけ、若手では山瀬慎之助が次世代の正捕手候補に躍り出ようとしています。そんななか、今季の小林は21試合の出場にとどまり、打っても8打数1安打の打率1割2分5厘といいところなしに終わりました。推定年俸1億円の働きぶりからは納得できない数字です。

 小林はこのまま終わってしまうのでしょうか。

 前述の記者はそんな問いかけに「NO」と断言するのです。

「小林は来季、間違いなく大きなチャンスと言っていいでしょう。なぜならば、それまで起用に前向きでなかった原監督が退任したからです。阿部新監督は自身もキャッチャーだっただけに、バッテリー強化に対する意識は高い。確かに『打てる捕手』は貴重ですが、実際問題として『正捕手・大城』で優勝できていないという現実がある。課題の打撃面でこれまでとは違った部分を見せられれば、スタメンマスクの可能性も高くなってくると考えます」

 来季は35歳シーズン。年齢の壁もそびえ立ってきますが、スポーツ紙のデスクは衰えについて、それほど気にすることはないと言います。

「小林はそもそも試合に出ていないので、消耗していないという長所があります。トレーニングは人一倍熱心に取り組んでいますから、身体も心も若いでしょう。何よりWBCなどでの高い経験値がある。若手の手本として欲しい球団があってもおかしくない。いずれにせよ、監督が代わった来季こそ、小林にとって真価が問われるシーズンになるでしょう」

 この秋も「2024年小林誠司カレンダー」が発刊されるなど、その人気は不変。

 ラストチャンスにどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、目が離せません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]