カフェレーサーとして名を馳せたトライアンフThruxtonの最終版、Final Edition発表
1964年の限定版レーサーとして誕生し、耐久レースで成功を収めたThruxtonは、1969年のThruxton 500マイルレースで表彰台を独占し、最高の栄誉を獲得した。また、直後に開催されたマン島TTでも成功を収め、Thruxtonは、時速100マイル以上でマウンテンコースを周回した初の市販バイクとなったのだ。
【画像】「究極のカフェレーサー」Thruxtonの限定車 Final Edition（写真7点）
気品あるパフォーマンス、俊敏なハンドリングが特徴の、プレミアム仕様の「Thruxton RS」をベースとしたこの特別モデルは、何世代にもわたる開発チームの集大成である。各車に付属するバイク固有の車体番号を記した証明書には、「Thruxton 1200」デザインチームのメンバー及びトライアンフCEOのニック・ブロアのサインも入ることに加え、Final Editionのグラフィックが描かれた美しい限定のエンジンバッジが付くこともファンにとっては非常に魅力的で、まさにコレクター垂涎のモデルといえるだろう。
「Thruxton Final Edition」はハイパワーな1,200ccボンネビルエンジンを搭載。伝統的なイギリス製パラレルツインの最もパワフルなバージョンだ。ユーロ5に適合し、最高出力は105ps、最大トルク112Nmを発生、レスポンスに優れた低慣性エンジンは、高圧縮ピストン、改良されたポート、カムプロフィールを備え、スリリングなパフォーマンスとThruxtonのトレードマークであるエグゾーストノートを実現する。
直感的でダイナミックなハンドリング
Thruxtonは、直感的でダイナミック、かつパフォーマンス重視のハンドリングが多くのオーナーから高い評価を得ている。レースにインスパイアされたライディングポジション、クリップオンバー等、すべてのコンポーネントを厳選しており、「Thruxton Final Edition」に特化したシャシーの力を最大限に引き出すための最適なチューニングが施されている。
ハイスペックな最高級品、ショーワ製ビッグピストンフォークとオーリンズ製ピギーバック式ツインリアサスペンションユニットの組み合わせは、フルアジャスタブルで、快適さと卓越したロードハンドリングの完璧なバランスを実現した。クラス最高級のブレンボ製M50ラジアルブレーキキャリパーは、310mmのブレンボ製フローティングディスクと組み合わされ、直感的なレバーフィールとABSの安心感、強大な制動力を発揮する。
軽量チューブレス32スポーク17インチホイールによりThruxtonの俊敏性がさらに高められた。また、メッツェラー製レーステックPRタイヤを装着することでレーストラック並のグリップと優れたライダーフィードバックが得られ、自身に満ちた走りを実現してくれることだろう。
カフェレーサースタイリング
ブラックパウダーコーティングを施したエンジンカバー、カムカバー仕上げ、アノダイズドブラックのプレミアムホイールリム、オーリンズ製リアサスペンションユニットのスプリングに至るまで、細部までこだわり抜いたThruxtonのカフェレーサースタイルは、Final Editionでさらに進化を遂げた。
コンペティショングリーンのペイントスキームは、クラシックなトライアンフのロゴとともにブリティッシュレーシングへの伝統に敬意を表したものだ。また、彫刻が施された燃料タンクとシートカウルには、ゴールドラインのディテールが手作業でペイントされている。この見事なディープグリーンは、サイドパネルとマッドガードのブラックのツヤ感とよくマッチ。もちろん、サイドパネルには「Thruxton Final Edition」のロゴも入っている。
トライアンフのポール・ストラウド チーフコマーシャルオフィサーは次のようにコメントしている。
「Thruxtonは多くのバイカーにとって特別なバイクであり、イギリスのカフェレーサーシーンのエッセンスを取り入れたFinal Editionは、私たちにとっても誇り高きバイクです。Thruxtonは、トライアンフモーターサイクルの歴史に名を刻むであろうFinal Editionをもって、生産終了を迎えることとなります」
トライアンフの”伝説”となり得る「Thruxton Final Edition」はトライアンフ正規販売店で注文を開始、2024年春以降に入荷する予定だ。価格は、215万円となっている。
