「あの沈む球は自信満々だった」阪神無敗でCS突破、球界OBは大車輪の守護神・岩崎優を絶賛
絶対的な守護神の存在がチームに好影響を与えているのは間違いないだろう(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
10月20日のセ・リーグクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦で阪神が広島を4-2で降し、日本シリーズ出場を決めた。1・2戦同様、阪神は先制点を許した後に追いつき、勝ち越すという展開を演じ、鮮やかに3連勝でCSを締め括った。
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この試合でも両チームの先発、阪神の大竹耕太郎、広島の床田寛樹が失点しながらも中盤まで投げ、ゲームを作り、2-2の同点で5回が終了。その後、阪神は6回に2死走者なしからチャンスを作り、坂本誠志郎のタイムリーで勝ち越し。さらに7回にも広島2番手の矢崎拓也に対し、安打と犠打、四球で塁を埋め、森下翔太が押し出しを選び追加点を挙げた。
また、阪神の投手陣では救援陣も奮闘をみせた。この日、6回から大竹の後を受けた桐敷拓馬がイニングを跨いで広島に反撃の勢いを与えず、クローザーの岩崎優も3連投でゲームを締める役割を果たした。同じく、3日連続でマウンドに登った石井大智、島本浩也も含め、4人の救援陣が無失点に抑え、最後までリードを守り抜いた。
阪神は日本シリーズ出場が懸かったこのゲームでも、打線の繋がり、さらに小刻みな継投により、白星を掴んだ。そして、攻守で印象深いプレーが続いたこの大一番の中で、シーズン中と変わらぬ存在感を放った守護神を称える声が球界OBから発せられている。
日本ハムで現役生活を送り、エースとして活躍した岩本勉氏がYouTubeチャンネル『岩本勉チャンネル』でこの阪神対広島の内容を振り返った。岩本氏は、勝ち越し打を放った坂本や、2イニングを投げ抜いた桐敷のパフォーマンスを称賛するとともに、「抑えのピッチャーが決まっているということはデカい」と岩崎の貢献度を評価した。
岩本氏は3試合の内容を振り返り「セーブ、勝ち星、セーブ。どんな場面でも締め括るピッチャーがいるということはめちゃくちゃデカい」と印象を述べている。さらに、「イニング跨ぎとなった桐敷のインパクトが強かった」と述べながら、「桐敷がなぜこの大舞台で良いピッチングができたのか。抑えに岩崎がいるから。これは(視聴者、ファンの)皆さん、絶対に理解してあげてください」と言葉に力を込めていた。
加えて、この日のマウンドについては「ボールが行っていない気がした」と述べ、ストレートの球威などに3連投の影響が表れていたとしながらも、「得意のチェンジアップ、あの沈む球は自信満々だった」として、ランナーを1・2塁に置いた場面で広島の4番堂林翔太を空振り三振に斬って獲ったチェンジアップを絶賛。
その上で、「(ピンチを迎えても)チームも、岩崎もあわてない。その、『どっしり感』がタイガースの強さだと思った」と独特の表現でこの日の勝利に舌を巻いていた。
岩本氏は他にもCSの3戦を通してバッテリーの安定感が際立っていたとも語っている。9年ぶりとなる日本シリーズの舞台でも、先発投手、そして絶対的な守護神である岩崎など投手陣がチームの原動力となることは間違いないだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]