打線が下降気味の阪神、球界OBが修正点を指摘「全部同じタイミングで振っている」

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佐藤氏は特に森下のバッティングが気になったようだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 9月26日、阪神は甲子園球場でヤクルトと対戦し、2-0で勝利した。5回に4番大山悠輔の第16号2点本塁打が飛び出し、これが決勝点となり、3試合ぶりの白星を手にしている。

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 前日まで行なわれた、バンテリンドームでの中日2連戦では、24日の初戦が両軍スコアレスの引き分け、25日は1-2での敗戦と、2試合続けて打線が沈黙。岡田彰布監督が打撃陣に対し苦言を呈したことも話題となった。このヤクルト戦でも勝利したものの、ヤクルト先発の高橋奎二をはじめ4投手に対し計4安打と、やや物足りない内容に終わった。

 優勝を決め、ポストシーズンへ向かうこのタイミングにおいて、全体の調子が下降気味とも感じられる現在の阪神打撃陣に対し、球界OBからも細かなアドバイスが送られている。

 現役時、阪急、オリックスで主力投手として活躍し、引退後は2002年から3シーズンにわたり阪神でもコーチを務めた佐藤義則氏が、自身のYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』の中で、現在の阪神打線の状態について語った。

 9月27日に更新された動画では、ヤクルト戦の内容を振り返っており、「4番の一振りで勝てたんで、ちょっと(打線の不振を)解消できたかな」と語るも、「森下(翔太)なんかは天井を向いて打っているんで、修正が必要」と印象を述べている。

 森下は、ここ10試合でのヒットがわずか4本、打率も.230に落ち込み、打順も前日までの3番からこの日は1番で起用されるもノーヒットに終わっている。佐藤氏は「バットが下から出ているんでフライアウトが多い。全部同じアウトになるタイミングで振っているんで修正しないといけない」と指摘。また、スイングについては他にも「左ひじが上を向いている。そのためにヘッドが下がってしまい、すくい上げるバッティングになる」と分析し、その上で「アウトになる形をバッティングコーチがアドバイスしないといけない」と話している。

 また、その森下に替わり3番に入った小野寺暖のバッティングにも言及。この日は1安打を記録するも、4回の第2打席、ランナー2塁の場面で膝元に来た初球を打ちショートゴロに終わっている。右方向への進塁打を狙ったと佐藤氏は説明しており「難しいボールを右打ちしようと思っても、打球は前に飛ばない」と見解を述べ、さらに「何でもかんでも打つのではなく、打てるボールを打たないと(進塁打となる)セカンドゴロにはならない」と渋い表情をみせていた。

 加えて佐藤氏は打線全体に対しても、「余裕をもってバッターボックスに入って欲しい」との言葉を投げかけている。短期決戦を前に、それぞれの打者の修正すべき点、さらに打席に立つ意識ももう一度、見直す必要があるようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]