“性的消費”という言葉の正しい意味とは?
女装パフォーマーのブルボンヌと、伝統芸能研究家の重藤暁を迎えた9月22日放送「西川あやの おいでよ!クリエイティ部(文化放送)」。
特集コーナーでは「“性的消費”をクリエイティブ」というテーマでお届けした。
今年8月、新潟県にあるタクシー会社「三条タクシー」のSNSで、入社した女性インフルエンサーを中心に過激な投稿や、性的な消費を狙った投稿がされたとして、社長が謝罪・辞任する騒動が起こった。
女性を起用したパフォーマンスや過激な広告で度々議論になる“性的消費”という言葉。この言葉の正しい意味や、どういった問題を抱えているのかを改めて考えていく。
ブルボンヌ「これ難しいのは、女性というものを上手く客寄せとして使うっていうのは、直のエロいものじゃなくても、観光大使が綺麗な若い少女寄りだったりするのとかも全部そういうことに繋がってくるとは思うんだよね。その上で、どれくらい本人がアイドル気質ってことを自覚しているかとか、会社・組織が『やれ!』って言ってやらせたのかとか、っていうのもあるよね。飲食店だったら、ただハンバーグとかを出す店もあれば、フーターズみたいに明らかに『性的消費してね』っていう格好のお姉さんたちが売ることを付加価値にされているお店だってあるでしょ?可愛い女の子が運転してくれることを売りにして、そこに乗れたら嬉しいねっていうのをサービスにしちゃうタクシー会社があったら、それを売りにしてるとも言えちゃうじゃない?そもそもタクシー会社がそういうことをするべきではないのかとかそういうことも含めて、怒ってる人の基準がみんなバラバラだと思う」
西川あやの「たしかに。会社としてどうなのかとかも人にとっての常識が違うから、一概には言い切れない世の中にはなってますよね」
重藤暁「ブルボンヌさんは性的消費の中の“消費”っていうことを、どうにかして考えていったほうがいいってことになるんですか?」
ブルボンヌ「だって“消費”ってさぁ、それが存在して、見る人がいた時点で発生することだから止めようがなくない?性的って付く言葉だと“性的搾取”とか“性的虐待”っていうのは立場を利用して何かを奪うとか強引に何かをするっていうことになってくるからいけないことだけど、“性的消費”は世界中の人が何らかの自分の性的な好みに乗っかってくるものを見て『うわぁ、かわいい!』とか『うわぁ、嬉しい!』とか『うわぁ、興奮しちゃう!』とかって自然に思っちゃうものだから、消費はしていくしかないよね」
西川「そこは絶対、人に止められるものじゃないと思いますね。ただ、企業の対応として、もう最近世の中がこれだけ理解が進んできたし、いろんな被害が表に出たりする事例もあるわけだから『こういう批判がくる可能性あるよ』と思って出さないと、っていうのはありますよね」
ブルボンヌ「テンプレ化した『こういうのを出しておけば客はついてくるだろう』っていう悪しきシステムみたいな、硬直した考え方を考え直すのはとてもいい機会だとは思うんだけれども、性的なものがどこまでが悪いかは本当に難しいよね。『芸術か?猥褻か?』問題みたいだけど」
西川「そういう判断が非常に重要な時代になってきているということなんでしょうかね」
さらに、SNSで世直しをしようとする人や、性的イラストの炎上などについても話した。