小倉記念に出走予定のククナ(撮影:下野雄規)

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 サマー2000シリーズの第3戦。舞台となる小倉競馬場芝2000mコースは4角ポケットから高低差約3mという馬場を1周と少々。小回りコースで行われるハンデ戦ということもあって難解だ。過去10年で1番人気馬は【2-0-2-6】で3番人気以内馬も【5-3-4-18】と苦戦傾向。トップハンデ馬も【2-1-2-8】。年齢別では4歳馬が6勝と好成績を挙げている。

 ◎ククナは、七夕賞2着馬で芝2000mは【1-1-1-0】。どんな位置でも競馬が出来る器用さを持ち合わせているものの加速に時間がかかるタイプで、これまではワンターンコース、もしくは長距離戦で実績を積み上げてきた。前走は好発から好位のインをそつなくキープし、ペースがあがった3-4角もスムーズに加速したあたり、よほど調子が良かったかひと皮むけたような印象だ。2歳~3歳時にはアルテミスS2着でクイーンC3着。桜花賞、オークスでも善戦した素質馬。オークス以降は9戦して【2-3-2-2】。引き続き54kgのハンデならチャンスだ。

 〇マリアエレーナは昨年の優勝馬。一瞬の脚というよりも長く良い脚を使うタイプだが瞬発力が要求される天皇賞(秋)でも0.7秒差7着。今春の大阪杯は0.5秒差5着。これらの実績は、このメンバーなら胸を張れる。前走の鳴尾記念は好位追走から最後の直線で1度は先頭に立とうという積極策。最後は坂が堪えたようにも見えた。今回は2戦2勝と得意にしている小倉競馬場。昨年は54kgで5馬身の圧勝だったから斤量の2.5kg増はむしろ恵まれたというべきか。これを含めて芝2000mは【3-2-2-4】。連覇の期待が膨らむ1頭だ。

 ▲ゴールドエクリプスはマーメイドS4着馬。51kgの軽ハンデだったとはいえ2勝クラスを勝ったばかりでの格上挑戦で、しかも勝ちに行く競馬だった健闘は評価したい。今回も自己条件とのダブル登録だったが、重賞挑戦は調子が良いからだろう。鋭い決め手の持ち主で小倉競馬場は2戦2勝。デビューが遅れ、途中で長い休養をはさんだために4歳にして今回が9戦目。まだ奥がありそうだ。

 △エヒトは昨年の七夕賞の優勝馬。長く良い脚を使えるのが武器で、当時は54kgだったとはいえ後続に2馬身半差の完勝だった。暮れのチャレンジCは56kg3着で年明けのAJCCは57kg2着。連覇を狙った七夕賞は遠征帰りの初戦ということもあって見せ場がなかったが、58kgのハンデよりも1枠1番からのスタートで直後に他馬と接触したのも痛かったか。予想されたハンデは夏場だけに少々気になるが軽視はできない。

 福島民報杯に優勝している△カレンルシェルブル、トップハンデも小倉競馬場を得意にしている△カテドラルにも注意したい。穴なら鋭い決め手を持っている△アップデートか。