小倉記念に出走予定のエヒト(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、小倉競馬場で小倉記念(GIII・芝2000m)が行われます。

 過去10年の小倉記念では前走で2000mに出走していた馬が8勝2着4回3着7回と圧倒的な成績を残しています。昨年10番人気ながら2着に好走したヒンドゥタイムズも前走が2000mの中日新聞杯でした。

 さらに20年には10番人気だったアールスターが優勝。アールスターは2000mの3勝クラスから参戦していました。

 今回と同じ2000mを前走で経験している馬に分があると言えますので、人気薄の馬でも前走で2000mに出走していた場合は注意した方がいいかもしれません。

 ただし、過去10年の小倉記念では前走2000m組が最も出走頭数が多く、今年も11頭が前走2000mに出走していますので、全ての馬を買ってしまうと損をするケースもあります。

 過去の傾向から今年も前走2000m組を中心視するべきだと思いますが、その中から期待値の高い馬をピックアップする事が重要と言えそうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走福島に出走し7着以下(ただし、2000m以下のGIIで連対経験のある馬は除く)
[0-0-0-23]複勝率0%
該当馬:エヒト、カレンルシェルブル
(過去の該当馬:13年エクスペディション2番人気6着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるエヒトが該当しました。

 前走で福島に出走し大敗している馬の巻き返しには期待できません。福島は今回の小倉記念が行われる小倉と同じ小回りコースとなります。同じようなコースで大敗しているので、今回の小倉記念で一変するだけの要素に欠けるのが主な要因として考えられます。

 加えて、福島は他場に比べるとメンバーレベルも低くなりやすいので、そこで大敗しているようでは能力的にも厳しいと言わざるを得ません。

 また、先の条件に挙げた『前走福島に出走し7着以下』(ただし、2000m以下のGIIで連対経験のある馬は除く)の馬の中には、2000mに出走していた馬が延べ19頭も含まれます。先述したように前走2000mが中心ではありますが、福島の2000mへ出走していた馬に関しては結果を残せていないので注意が必要です。

 例外としては2000m以下のGIIで連対経験のある馬です。そのような馬は高いスピード能力と地力の高さを備えていると考えられますので、そのような長所を生かしてガラッと変わる可能性があるのは覚えておきたいところです。

 重賞レースの参考として、是非お役立てください。