アイビスSDに出走予定のジャングロ(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、新潟競馬場でアイビスサマーダッシュ(GIII・芝1000m)が行われます。

 とかく外枠有利が語られるレースですが、じつはもうひとつ、前走で同コースの韋駄天S組の活躍が目立つ点にも注目でしょう。過去10年では4勝2着6回3着1回で、複勝率29.7%にくわえ、単勝回収値177円と妙味もある存在だからです。

 しかも今年は、過去10年で4勝を挙げているCBC賞組が不在という状況。例年以上に韋駄天S組の取捨がレースの鍵を握りそうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
レース間隔中9週以上(ただし、前走韋駄天S出走馬は除く)
[0-0-0-25]複勝率0%
該当馬:ヴァガボンド、ジャングロ、ヤマトコウセイ、ロサロッサーナ
(過去の主な該当馬: 22年トキメキ3人気11着、アヌラーダプラ4人気17着)

 関連の強い韋駄天Sが中9週で行われていることが多いためあまり注目されていないが、レース間隔をあけて臨んだ馬の好走確率はけっして高くはない。前走で韋駄天Sをふくむ同距離芝1000m戦出走馬を除くと、レース間隔中9週以上馬は[0-0-0-25]と大苦戦している。

※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるジャングロが消去データに該当しました。

 昨春には、3連勝でGIIのニュージランドTを制している実力馬です。しかも、芝1200m戦でもレコード勝ちをふくめ2勝を挙げており、距離短縮でパフォーマンスが高まる可能性は十分にあります。

 ただし不安材料は、やはり前走のNHKマイルCから1年以上もレース間隔が空いたことでしょう。すでに年明けには栗東に在厩していたことが注目されていますが、本来はセントウルSで始動予定だったのが、左前脚を捻挫して回避と順調さを欠いていることも気になります。実績的には断然買いな馬ではありますが、人気ならば疑ってみる手もありそうです。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。