クイーンSに出走予定のミスニューヨーク(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、札幌競馬場でクイーンステークス(GIII・芝1800m)が行われます。

 過去10年のクイーンSにおいて前走で東京に出走していた馬が6勝、阪神に出走していた馬が2勝を挙げています。東京と阪神は中山、京都と合わせて中央4場と言われ、レベルの高い馬が集まる傾向にありますので、当然ながらレースレベルもローカルと比較すると高くなります。クイーンSでは前走でレベルの高いレースを経験している事が好走するための重要な要素と言えそうです。

 また、過去10年のクイーンSで6番人気以下の穴馬が馬券に絡まなかったのは、18年のみ。それ以外の年では6番人気以下の馬が3着以内に入っていますので、人気薄の激走に注意が必要な重賞競走と言えます。昨年も8番人気のサトノセシルが2着に入っていますし、20年には11番人気のレッドアネモスが優勝し三連単は15万超えの波乱となりました。クイーンSで的中を得るには人気薄の馬を過小評価せずに、どれだけ正確な評価を出来るかが鍵と言えるのではないでしょうか。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走福島に出走し2着以下
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:ウインピクシス、ジネストラ、ミスニューヨーク
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるジネストラが該当しました。

 先述した通り、クイーンSでは前走で東京や阪神に出走していた馬が圧倒的な成績を残していますので、前走でローカルに出走していたという時点でかなりの割引材料となります。

 特に前走で福島に出走し2着以下となった馬には厳しい結果が待ち受けていそうです。福島もローカルですので、中央4場と比べるとレースレベルが低くなります。そのようなレースで勝ち切れない馬は、能力的に重賞では足りない可能性が高いという事なのでしょう。

 前走が福島でもしっかりと勝ち切っている馬は、重賞で通用する能力が担保されていると言えるので好走する可能性が残されます。しかし、基本的にはレベルが高くなりやすい中央4場でのレースを経て、クイーンSへ出走してきた馬を中心視するのが正解と言えるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。