新潟でデビュー後、GIウイナーとなったイクイノックス(c)netkeiba.com

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 今週開幕する夏の新潟開催では、これまでに多くの優駿がデビューしている。オルフェーヴルやアーモンドアイといった牡牝の3冠馬、最近ではイクイノックスやリバティアイランドなど、歴史的名馬がズラリ。そこで本稿では、新潟で初陣を迎えた主な名馬を紹介する。

【オルフェーヴル】
 10年8月の新潟芝1600mでデビュー勝ち。直線で抜け出すと内ラチまで切れ込み、入線後の向こう正面では池添騎手を振り落として放馬と“やりたい放題”だった。同じく新潟でデビュー勝ちしていた全兄ドリームジャーニーはGI3勝馬。この時点で兄を超える存在になると予見できた人は少なかったかも…。

【ジャスタウェイ】
 11年7月の新潟芝1600mでデビュー勝ち。翌春のアーリントンCで重賞初制覇の後、惜敗が続いたが、4歳秋の天皇賞(秋)でGI初制覇。そこから中山記念、ドバイデューティフリー、安田記念とGI3つを含む4連勝。ドバイの走りは国際クラシフィケイションにおいて130ポンドの評価を受け、日本競馬史上初となる単独1位にランキングされた。

【アーモンドアイ】
 史上5頭目となる牝馬3冠を達成するなど、日本調教馬として初めて芝のGIを9勝した。また、日本調教馬として初めて総獲得賞金が19億円に達した。そんな歴史的名牝も17年8月の新潟芝1400mのデビュー戦では2着に敗れている。2馬身前を走っていた勝ち馬ニシノウララは「アーモンドアイに勝った馬」と呼ばれたものの、通算12戦2勝で引退。アーモンドアイより一足先に繁殖牝馬となっている。

【ウシュバテソーロ】
 今年のドバイワールドCの覇者だが、長く芝を主戦場としていたのは有名な話。初めてダートを走ったのは23戦目、5歳春の横浜S(3勝クラス)だった。もちろんデビュー戦も芝。19年8月の新潟芝1800mで、勝ったリグージェから0秒6差の5着だった。

【イクイノックス】
 現役最強馬も新潟でキャリアをスタートさせている。21年8月の新潟芝1800mで、2着のメンアットワークに6馬身差の圧勝。3着は後の2歳女王サークルオブライフ、4着はスプリングSで3着となるサトノヘリオス、6着は先日のマーキュリーCを制したウィルソンテソーロだから、かなりのハイレベル戦だった。

【リバティアイランド】
 この馬のデビュー戦は記憶に新しい。22年7月の新潟芝1600mで2着のクルゼイロドスルに3馬身差の圧勝。何より自身の上がり3F31秒4は、同年5月の韋駄天Sのルッジェーロと並んで、史上最速タイ記録。芝1000mを除くと史上最速となる驚異的な時計だった。この秋は秋華賞で史上7頭目の牝馬3冠に挑戦予定。その暁にはジャパンCでイクイノックスとの直接対決を期待したい。

【新潟デビューで後にGIを制した馬】
アーモンドアイ
アカイトリノムスメ
アドラーブル
イクイノックス
イングランディーレ
オルフェーヴル
カネヒキリ
キョウエイタップ
グレナディアガーズ
サークルオブライフ
サトノアラジン
ジャスタウェイ
ショウナンアデラ
ショウナンパントル
スターズオンアース
スノードラゴン
タイムフライヤー
ダノンスマッシュ
ドリームジャーニー
フジキセキ
メジロドーベル
ライスシャワー
ラッキーライラック
リスグラシュー
リバティアイランド
ルヴァンスレーヴ
ロジャーバローズ

※86年以降にデビューしたJRAのGI勝ち馬のみ