交流戦で復活・巨人が「2008年歴史的大逆転V」再現へ!最大10差から首位阪神を猛追

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原監督もチームに手ごたえを感じている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人が交流戦で息を吹き返した。

 6月10日ソフトバンク戦から今季初6連勝。梶谷隆幸、坂本勇人がそれぞれ打って決めた2試合連続サヨナラ勝ちを含む派手な勝ち方で、低迷していたチームが一気に活気づいた。好調の要因として、上向きの打線はもちろん、苦戦していた投手陣が安定稼働しはじめたことが大きい。

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 特に接戦を落とすことが多かった中継ぎ陣に、左腕・中川皓太が戦列復帰したのは心強い。1軍昇格した5月は故障明けで手探り状態だったが、6月15日西武戦で本領を発揮。同点の9回表無死一、二塁で、守護神・大勢の危険球退場の後を受けてマウンドに上がると、大ピンチを防いでサヨナラ勝ちを呼び込み、完全復活を印象づけた。

 先発ではさっぱりだったビーディが中継ぎ適性を見せる嬉しい誤算もあり、5月に12球団ワースト4点台だったチーム防御率は、交流戦で3点台前半へ大幅に良化。大勢へつなぐ勝利の方程式が確立できれば、野手の選手層は厚いだけに、交流戦明けのリーグ再開後に浮上する気配は十分ある。

 反対に交流戦で苦しんだのが、リーグ首位独走中の阪神。守護神・湯浅京己が不調で、6月に入って3度もセーブ機会の救援に失敗。代役の岩崎優も17日ソフトバンク戦で9回に2点リードを守りきれず逆転負け。勝ち試合をことごとく落とし、交流戦で負け越した。それでも貯金は2ケタと余裕はあるが、勢いに陰りが見えつつある。

 交流戦開幕の5月30日時点で、巨人は借金2の4位で、貯金18の首位阪神に「10ゲーム差」をつけられていた。その後、中継ぎ陣の踏ん張りもあり、6月17日時点でその差は「5.5ゲーム」まで縮まった。巨人ファンの間では「2008年大逆転V再現の予感!」などとSNSで期待する声もあがっている。

 2008年の巨人は、リーグ首位の阪神に最大13ゲーム差をつけられながら、驚異的な追い上げで歴史的逆転優勝を飾り「メーク・レジェンド」と呼ばれた。山口鉄也、越智大祐、豊田清からクルーンにつながる勝利の方程式が機能し、勝ち星を量産。当時の監督が原巨人&岡田阪神と同じ顔ぶれで、 劣勢から虎の背中を追いかける展開も似ている。

 残り試合は半数以上あり、まだ気は早いが、18年ぶり大逆転のシナリオに思いをはせ、胸を熱くしているG党がいることは確かだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]