6日の債券市場で、先物中心限月6月限は反発。前日の米債券高を手掛かりに買いが先行し、財務省が実施した30年債入札を通過すると一段高となった。

 5日に発表された5月の米非製造業景況感指数が前月から1.6ポイント低下の50.3となったほか、米商務省が発表した4月の製造業新規受注が前月比0.4%増と市場予想(0.8%増)を下回ったことで、同日の米債券市場では米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げ観測が後退。米長期金利が低下した流れが東京市場に波及し、債券先物は買い優勢でスタートした。30年債入札の結果が判明した直後には売られる場面もあったが、市場参加者の間に無難との見方が広がるにつれて買いが流入。米景気の減速が意識されていることもあり、先物は午後に148円79銭まで上伸する場面があった。なお、30年債入札の結果は小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が14銭と前回(5月11日)の10銭から拡大し、応札倍率は3.08倍と前回の3.49倍を下回った。

 先物6月限の終値は前日比19銭高の148円77銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日比0.015%低下の0.420%で推移している。

出所:MINKABU PRESS