ブライトンの三笘薫【写真:ロイター】

写真拡大

始まりはJリーグ時代

 海外サッカー、英1部プレミアリーグのブライトンでの活躍が止まらない日本代表MF三笘薫。1月29日のFAカップ4回戦でリバプールを撃破した後半アディショナルタイム(AT)の“空中ダブルタッチ弾”は大きな反響を呼び、興奮は今も覚めていない。活躍は中国でも話題になっており、ファンは「三球王」の愛称をつけている。その由来を現地スポーツメディアが紹介。「ファンがつけた愛称に恥じない活躍」と報じている。

 カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグのスペイン戦で世界を驚かせた「三笘の1ミリ」。そこから注目を集めるようになった三笘はプレミアリーグの戦いに戻っても勢いが止まらない。中でも、レスター戦で見せたカットインからのミドルシュートと、FAカップのリバプール戦の衝撃弾は英メディアでも大きく取り上げられた。

 三笘の活躍は日本はもちろん、アジアでも大きな話題に。中国では「三球王」の異名がファンの間で浸透しているという。中国のスポーツウェブメディア「捜客体育」は「三球王」の広がりについてこう報じている。

「『三笘薫』というその名の漢字はめずらしい文字で、特に若い人たちには読み方が分からない。それもあって、三笘薫は以前からニックネームで呼ばれ、『三球王』と称されるようになっていた。『三球王』の呼び名はメディアにも広がり、三笘薫を『三球王』と呼ぶ人は次第に増えた」

 では、なぜ「三球王」と呼ばれるようになったのか。同メディアは、その由来について解説している。

三笘薫が『三球王』と呼ばれるのはもちろん、そのパフォーマンスゆえだ。マラドーナは弱小チームだったナポリを優勝を争うチームにして『球王』と呼ばれた。三笘薫も、ユニオン・サン=ジロワーズでチームの躍進を支え、川崎フロンターレの時代にも、交代で出場するたびに好成績を上げた。ファンが彼を『三球王』と呼ぶようになったのは川崎フロンターレで活躍している頃だった。2022年のワールドカップでも、ファンがつけた愛称に恥じない活躍だった」

「球王」はサッカーなど球技の王者という意味合いで、中国ではマラドーナに付けられていたことで知られている。その「球王」に三笘の「三」が付く形で出来上がった愛称。偉大なスター選手の系譜を見ても、中国のファンの期待の大きさがわかる。

 同メディアは「ブライトンに戻って以来、三笘薫はチームの主力となっている。アジアの選手がヨーロッパのチームの主力となるのは珍しい。チームの中で中心的な位置にいるのがよく分かる」と指摘。「現在、アジアの『球王』と言えばソン・フンミンだが、その活躍を見ると、三笘薫はソン・フンミンの後を継ぎ、アジアのもう一人の『球王』となる可能性が高い」とトッテナムで昨季プレミアリーグ得点王になった韓国代表FWソン・フンミンに肩を並べる存在になると見ている。

(THE ANSWER編集部)