銀シャリ・橋本直、たむらけんじ、ハライチ・澤部佑、が『探偵!ナイトスクープ』卒業!新探偵のズバリ本命を大調査!

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 視聴者から寄せられたさまざまな疑問やナゾを徹底調査するバラエティー番組『探偵!ナイトスクープ』(以下、ナイトスクープ)。1988年に朝日放送テレビで放送が始まった同番組は、午後11時台の放送にもかかわらず、歴代最高視聴率は32・2%('98年5月1日)を誇る。今現在も2桁をキープする関西圏を代表する超人気番組だ。

【ランキング表】ナイトスクープの「新探偵」になってほしい芸能人TOP5

今春で探偵ナイトスクープ卒業のたむらけんじ、澤部佑、橋本直

 人気の秘訣は、なんといっても視聴者の素朴な疑問を“バカまじめ”に究明する姿勢と、依頼者とともに疑問を調査する探偵たちの喜怒哀楽だろう。

 これまでも、桂小枝、北野誠、松村邦洋といった名探偵たちを輩出してきたナイトスクープだが、今年3月、番組開始35周年という節目を迎えるにあたって、たむらけんじ、ハライチ・澤部佑、銀シャリ・橋本直の3人が探偵を今春卒業することが発表された。

 番組ファンからすれば、約10年、探偵としてサポートしてきた澤部、橋本の両氏と、16年にわたって番組を支えてきたたむらの卒業は寂しいところ。

 一方で、番組サイドが「新探偵については検討中」と話すように、誰が後任を務めるかいまだ発表していないだけに、久しぶりの新探偵就任にワクワクしている人も少なくないのでは? そこで週刊女性では、西日本在住の20代〜60代の男女1000人に緊急アンケート。新探偵になってほしい芸能人は誰なのか!? われわれも勝手に調査します!

関西在住&知名度の高い芸人が本命か

「内海のしゃべりが達者だし、M−1で優勝しても大阪に残ったのは好感度が高い」(大阪府・男性51歳)、「他の番組のロケを見ていても安心感がある。それに彼らの漫才は、相談をきっかけにするので、ナイトスクープと相性が良さそう」(兵庫県・女性38歳)

 栄えある第1位は、『M−1グランプリ2019』チャンピオンのミルクボーイ。先の読者の声にあるように、「ほな、一緒に考えよか〜」と内海崇が依頼者の相談に乗っかる姿は、かなりリアルに想像できるような。

「ナイトスクープの探偵に求められる条件に、関西圏での知名度は欠かせないのではないか」

 そう話すのは、阪南大学国際コミュニケーション学部教授の大野茂さん。放送文化論を担当し、自身も16年間、NHKにディレクターとして在籍していた経験を持つ。

「老若男女が視聴する関西を代表する番組であり、依頼者の年齢層も幅広い。そのため、顔を見てすぐにわかるような知名度があることが望ましい。また、東京ではなく、今も大阪に根を下ろし続けているミルクボーイに好感を抱く関西圏の人は多い」(大野さん)

 ミルクボーイは、M−1制覇後も大阪に残り、漫才の腕を磨き続け、昨年は、念願だった上方漫才大賞の大賞を受賞するまでに。実力・人気ともに申し分なく、ランキングを見てもわかるように、2位千鳥、3位サンドウィッチマン、4位博多華丸・大吉を抑えての1位は、“ガチ感”すら漂うほど。

 では、2位以下はどのような支持が集まったのか? まとめてコメントを見てみよう。

千鳥、サンドウィッチマン、博多華丸・大吉への期待コメント

「千鳥のロケは展開が読めなくて、今までと違うとんでもない調査になりそう」(広島県・男性33歳)、「シンプルに千鳥の探偵を見てみたい!」(岡山県・女性40歳)、「サンドウィッチマンのような親分肌の芸人に探偵を任せてみてもいいのでは? 素人の扱い方に慣れているのもいい」(大阪府・男性48歳)、「華大さんは、依頼者を引き立てる役回りが上手そう」(京都府・45歳女性)

 すでに、ゴールデンで冠番組を持つ人気コンビなだけに、その実力は疑いようがないだろう。彼らを推す大きな要因が、「安定して面白い調査をしそうだから」というものだったが、大野さんは「読者の皆さんの夢を壊したくはないが」と前置きしたうえで、「売れっ子になればなるほど探偵になるのは難しいはず」と分析する。

「ロケのスケジュールは、依頼者である一般の方ありきでしょうから、調整が難しそうな芸人さんやタレントさんは厳しいのではないか。また、東京ではなく大阪に拠点を置く芸人さんのほうがフットワークも軽い。依頼者と時間をなるべく共有できる探偵が望ましいですから、そういう意味でもやはりミルクボーイは本命候補(笑)」

 大野さんが指摘するように、ナイトスクープは、あくまで依頼者である一般の方が主役だ。依頼者を引き立てながら、どう調査を進めていくかが腕の見せどころとなるため、個性が強すぎる探偵も可能性は低いのではないかと推測する。

 この点を考慮すると、読者アンケートで5位に滑り込んだ錦鯉も望みが薄いかもしれない。

「長谷川さんと依頼者さんとのグダグダな絡みが見てみたい」(高知県・女性42歳)、「探偵の中に、オジサンの感覚を入れるのは面白いと思う」(大阪府・男性58歳)

 長谷川雅紀が調査する“おバカ探偵”は見てみたいところだが、キャラが強すぎるがあまり依頼者の存在を食ってしまいかねない……。むしろ、相方の渡辺(隆)のほうが可能性は高いかもしれない。

インテリ芸人、ローカルで冠番組を持つ芸人も候補に

 さらに、大野さんは「3人のうち1人は、インテリジェンスを感じさせるような人が選ばれるのではないか?」と予想する。

「ナイトスクープは、疑問に対してきちんと専門家に話を聞きにいくなど、ものすごく学術的・科学的根拠に基づいて調査します。これは初代局長だった上岡龍太郎さんが、非科学的なものを信用していなかったことも大きい。バラエティーではあるけど、どこかEテレ的というか教養や知性を感じさせるコンテンツだからこそ、ナイトスクープの人気は健在なのでしょう」

 たしかに、銀シャリ・橋本は、関西学院大学経済学部を卒業したインテリ芸人だ。

「私も在阪7年目になりますが、関西人は“本当に面白い”とか、“コスパがいい”といったクオリティーに対するシビアな目を持ちます。それを納得させる説得力が大事なんですね。ナイトスクープは、たとえくだらない依頼でも説得力を持って調査するから面白くなる」(大野さん、以下同)

 それゆえ、知性派だったり、人情肌だったり、身体を張ったりできる探偵との相性がいいと大野さんは話す。となると、大野さんの個人的な“推し”は誰に?

「ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんはハマりそうな気がします。依頼者に感情移入して、一緒に涙を流す姿が想像できるというか(笑)」

 また、「スケジュールが厳しいでしょうけど」としながらも、霜降り明星を推す。

「彼らは、静岡朝日テレビで冠番組を持っているのですが、素人さんの扱いが上手で面白い。ローカルで冠番組を持っている芸人さんは、探偵としての素地があると思います」

 そして、かつての桂小枝枠ではないが、月亭八方の長男・月亭八光(はちみつ)も「大穴としてありえる」と大野さん。

「ナイトスクープは、局長との掛け合いも見どころです。3代目局長であるダウンタウン・松本(人志)さんとの相性を考えると、アンケートで7位にランクインしたバイきんぐ・小峠(英二)さんも面白いと思います。松本さんと面白い化学反応が起こる─というのも大きな条件かもしれませんね」

 古くは、日本の「アホ」と「バカ」の境目はどこなのかを調査した「日本全国アホ・バカ分布図」を北野誠が。近年では、勇気を振り絞って声を上げた「吃音の少年の叫び」をスリムクラブ・真栄田賢が調査し大反響。ナイトスクープの名調査の陰には、いつも名探偵がいた。

 新たな名シーンの隣に映る新探偵は誰なのか? 皆さんも予想してみてはいかが!?

おおの・しげる 1965年東京都生まれ。阪南大学教授(専攻:メディア・広告・キャラクターなど)。慶應義塾大学卒業後、電通でラジオ・テレビ部門を担当し、スペースシャワーTV、NHKの制作ディレクターを経て現職

<取材・文/我妻弘崇>