田中真弓「僕は海賊にはならないよ。海賊王になる男だ」

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 映画『ONE PIECE FILM RED』の公開記念舞台あいさつが13日に丸の内TOEIで行われ、公開8日目を迎えた本日の初回上映で興行収入50億円、観客動員360万人を突破したことが発表された。イベントに登壇したルフィ役の声優・田中真弓は、驚きの数字に「すごいことになっていますね」と興奮した様子で大ヒットを喜んだ。この日は麦わらの一味声優の中井和哉、岡村明美、山口勝平、平田広明、大谷育江、山口由里子、矢尾一樹、チョー、宝亀克寿、ウタ役の名塚佳織、ゴードン役の津田健次郎も出席した。

 本作は、原作者の尾田栄一郎が総合プロデューサーを務める『ONE PIECE FILM』シリーズ第4弾。赤髪海賊団を率いる四皇シャンクス(池田秀一)の“娘”である歌姫・ウタ(名塚)にまつわる物語が展開する。6日に初日を迎えた本作は、公開2日間(6日〜7日)で動員数157万9,552人、興収22億5,423万7,030円の大ヒットスタートを記録。『ONE PIECE FILM Z』(興収68.7億円)を抜いてのシリーズ最高成績を更新する勢いとなっている。

 上記の数字ほか、音楽チャートでもウタ(Ado)が歌唱する主題歌「新時代」が Apple Music 世界チャートで1位を獲得したことをはじめ、国内の各音楽チャートでも1位、国内外で70冠という快挙も達成した。世界的な盛り上がりを見せる本作に、田中は「本当にすごいことになっていますね」と驚きを見せると、「反響もすごくて、友達から『後半号泣して、もう一回観ないとわからない』という声ももらっています」と興奮気味に語る。

 ウタを演じた名塚も「たくさんの方が劇場に足を運んでくださったと聞いております」と感謝を述べると、「Adoさんと一緒に作り上げたウタを、多くの方に観ていただけたのがとても嬉しいです。また麦わらの一味の皆さんと一緒のステージに立たせてもらえて、『ONE PIECE』の仲間の一員になれたと言ってしまっていいのかわかりませんが、時間を共有できたことが嬉しいです」と感激した表情。すかさず田中が「仲間ですよ!」と声を掛けると、名塚は満面の笑みを浮かべていた。

 本作の重要キャラクター・ゴードンの声を担当した津田は「長い年月をかけて皆さんが作り上げた『ONE PIECE』という作品にとても重要な役として参加することで、非常に緊張しました」と胸の内を明かすと、「以前(ヴィンスモーク・)ヨンジ役で『ONE PIECE』の現場に入ったとき、先輩方の熱量あるシーンを体験していたので、嘘のないフルスイングで勝負することができました」と晴れやかな表情を浮かべる。

 イベントでは、SNSに寄せられたファンからのコメントに登壇者たちが感想を述べるコーナーも。それぞれのメンバーたちが作品への熱い思いを語り、熱を帯びた舞台あいさつとなったが、締めの言葉で田中は「物語も原作も最終章に入りましたが、ルフィは『海賊王になる』と言い続けて23年、まだなってはおりません」と前振りする。

 続けて田中は、昨日「金曜ロードショー」で放送されたスタジオジブリ作品『天空の城ラピュタ』で、自身が声を担当した主人公・パズーのセリフを引き合いに出し、「『僕は海賊にはならないよ。海賊王になる男だ』と発言し、客席を盛り上げると、他の共演者から「(金曜ロードショーを放送している)日テレをボケに使っていいの?」「何言っているんですか!」と突っ込みを入れられていた。(磯部正和)