【からだケアレシピ】寒暖差の不調ケアに「トマトと新たまのオイスター煮」

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いまの時期は三寒四温を繰り返して冬から春へ移り変わりますが、じつはこの寒暖差が自律神経の乱れなどを引き起こすのだとか。今回、薬膳料理家・ちづかみゆきさん(@miyukichizuka)に教えていただくのは、寒暖差による不調を予防・ケアする食材を使ったレシピ。からだの中から整えて、春を気持ちよく過ごしましょう!

春先は自律神経が乱れやすい時期


3月に入り、日差しにすぐそこまで来ている春を感じます。ここから寒い日があったり、温かい日があったりと、寒暖差がある日々の後に本格的な春がやってきますが、この寒暖差がからだにとってはとても大きなストレス。自律神経の乱れやさまざまな症状を引き起こします。

そしてこの時期は自律神経と関わりが深い「肝」を傷めがちです。肝を傷めると怒りっぽくなってイライラしたり、逆に気分が沈んだりといった情緒不安定、だるさ、頭痛、のぼせやふらつきなどに悩まされることに。

そうならないために(残念ながらそうなってしまったら)、肝がよい状態を保つよう肝に働きかける食材、イライラや気分の落ち込み解消に役立つ気を巡らせる食材を意識して摂ってみましょう。とくに、イライラにはカーッと高ぶった肝の気を鎮める働きを持つ食材もおすすめです。


トマト、セロリ、菜の花、いちご、梅、貝類、レバー、クコの実、しいたけ、ほか


たまねぎ、しそ、バジル、ピーマン、みつば、みょうが、柑橘、クミン、八角、ほか


せり、セロリ、クレソン、ししとう、トマト、ピーマン、豆苗、ほか


この中から今回ご紹介するレシピではトマト、たまねぎ、せりをチョイス。オイスター炒め煮にします。イライラが気になるひとには、ぜひせりも使っていただきたいのですが、手に入らなければ春菊やクレソンを刻んで加えてもよいですし、無くてもおいしくいただけます。

また気を巡らせるものを摂っても、気の量そのものが足りていなければきちんと気の働きを担うことができません。そのため豚肉や大豆製品の厚揚げを加えて元気を補っています。


トマト、新たまねぎ、厚揚げのオイスター炒め煮


材料(2人分)

・トマト……小3個(200g強あれば大1個でも)
・新たまねぎ……1/2個
・厚揚げ……1丁(180g)
・豚ひき肉(赤身)……50g

【A】
・オイスターソース……大さじ1と1/2
・しょうゆ……大さじ1/2
・みりん……大さじ1/2
・酒……大さじ1/2
・水……大さじ2

・片栗粉……小さじ1
・ごま油……大さじ1
・せり……50g


作り方

1. トマトはひと口大に切る。新たまねぎはくし切りにする。厚揚げは油抜きし、ひと口大に切る。せりは小口切りする。Aを混ぜ合わせる。


2. フライパンにごま油を入れて熱し、豚ひき肉を加えて炒める。豚肉におおかた火が通ったら新たまねぎと厚揚げを加えてさっと炒め、Aを加える。


煮立ったらひと呼吸おいて同量の水で溶いた片栗粉でとろみをつける。


3. 2にトマトを加え、混ぜながらトマトの角が取れてきたらすぐに火からおろしてせりを加えて混ぜ、予熱で火を通す。


トマトは1年中スーパーで手に入る食材ですが、まだ旬ではありません。甘味がのっていないものや酸味が勝ちすぎているものも多いかと思います。

せりを加える前に味をみてひとつまみお砂糖を加えても。ただ、酸味は春先のふわふわした感じをキュッと引き締める働きもあるので、適度に酸味も残してくださいね。

このレシピでは甘くておいしい新たまねぎを使っていますが、無ければ普通のたまねぎでも大丈夫です。その場合は量を減らし、薄切りか粗みじん切りして豚肉と同じタイミングで炒めてください。

厚揚げはお好みですが、個人的には木綿ではなく絹厚揚げがおすすめです。


春本番にはデトックスを意識して!


今月はまだ寒い日もあるので少し濃いめの味でとろみのあるお料理に仕上げています。

温かい日が増えて春本番になったら、からだもいらない老廃物を出していこうとします。その時期にはあっさりテイストの軽やかなお料理を意識してテーブルに並べてください。


ちづかみゆき Miyuki Chizuka(@miyukichizuka)