ワールドエージェントの本社事務所

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Webサイト制作からシステム構築、SEO対策にも対応していた

 (株)ワールドエージェント(TDB企業コード:894013601、資本金100万円、大阪府大阪市中央区南本町2-4-10、代表北川悟氏)は、2月17日に実質的な事業を停止し、事後処理を山下遼太郎弁護士(大阪府大阪市中央区平野町4-2-3 オービック御堂筋ビル9階、弁護士法人淀屋橋・山上合同、電話06-6202-4776)ほか2名に一任、自己破産申請の準備に入っていたことが判明した。

 当社は、2014年(平成26年)8月に設立したホームページ制作業者。大阪府を中心とした近畿圏の企業のホームページ制作ならびにサーバホスティングサービスを手がけていた。ホームページは自社で制作を手がけ、システム構築やSEO対策などにも対応し、クリーニング店やホテル運営会社などをクライアントとして受注を確保。サーバホスティングサービスにおいては、複数のサーバホスティング会社と契約し、各社の特長を把握したうえで得意先のニーズに合わせたサーバ会社を提案し、月額5000円内外でサービス提供していた。後発業者ながら代表の人脈を生かした営業と、小回りの利いた対応でクライアントからの信頼を得て、近年は約10億円の年売上高を計上していた。

 しかし、同業他社との競争が激しく従前より利益は低調に推移していたほか、業歴が浅く内部留保が乏しかったため、余裕のない資金繰りを強いられていた。

 そのようななか、中小企業のデジタル化を支援する国の補助金「IT導入補助金」を不正に受給したとして、2月8日に前代表の北川督氏が大阪府警に詐欺容疑で逮捕される事態が発生。経営環境が急速に悪化し、先行きの見通しが立たなくなった。

 負債は現在調査中。

 なお、すでにクライアントから受注した案件については、自己破産の申し立てを行うまでの間に完成及び納品を目指すとしている。