負債約27億円、代表は活躍する女性起業家として地元メディアにしばしば登場していた

 ウェルビス悠愛(株)(TDB企業コード:800777347、資本金3000万円、福岡県福岡市南区曰佐4-39-28、代表植木理美氏など2名)は、2月28日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は柴原多弁護士(東京都千代田区大手町1-1-2、西村あさひ法律事務所、電話03-6250-6200)など5名。  当社は、2005年(平成17年)1月に設立。福岡県内を中心に佐賀県や大分県で「悠愛デイサービスセンター」や「悠愛アリビオ」、「悠愛別荘」など住宅型有料老人ホーム(5カ所)の運営のほか、デイサービス事業、訪問介護事業、介護施設開設に関するコンサルティングもおこなっていた。代表である植木氏は活躍する女性起業家として地元メディアにしばしば登場するなど、一定の知名度を有し、2019年12月期の年収入高は約8億円を計上していた。

 しかし、積極的な事業拡大で借入金が増加していたなか、2020年に入って以降は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で新規利用客の減少や既存入居者の退所が相次ぎ、苦戦を強いられていた。2021年には一部の施設でクラスターが発生し、長期間の休業を余儀なくされ、資金繰りが悪化。新型コロナ融資の導入や金融機関に借入金のリスケジュールの要請をしていたなか、ここへきてスポンサー候補の目処が立ったことから、今回の措置をとった。

 負債は2021年12月期末時点で約27億円。

 なお、東海地区を中心に老人福祉事業を展開する(株)アバンセライフサポート(愛知県一宮市、TDB企業コード:401413481)がスポンサー候補としてあがっている。