ほったらかしOK!「白菜とひき肉のとろみ煮 柚子こしょう風味」【小林まさみさん考案】

白菜とひき肉のとろみ煮 柚子こしょう風味【簡単15分!あったか煮込みレシピ #1】

2月に入り暦上は春を迎えたものの、まだまだ厳しい寒さが続いています。冷えた体には、温かい料理を食べて中から温まるのが一番!そこで2月の第2週は、体を芯から温めてくれる煮込み料理のレシピを5回にわたってお届けします。教えてくださるのは、料理研究家の小林まさみさんです。

「煮込み料理は、時間がかかるので作るのが億劫という方も多いのではないでしょうか。今回ご紹介するレシピは、すべて15分以内で手軽にできるものばかり。毎日を忙しく過ごしている方でも作りやすいですよ。ぜひ、毎日の献立に加えてみてください」

調理時間:15分

1回目は、旬の白菜を使う「白菜とひき肉のとろみ煮 柚子こしょう風味」をご紹介します。体を温める食材といえばしょうがが定番ですが、ピリッとした唐辛子の辛さが刺激的な柚子こしょうも温活にはおすすめです。

「もちろんしょうがで味付けしてもいいですが、いつもとちょっと違った味付けを楽しんでみたい方には、柚子こしょうがおすすめです。また、片栗粉でとろみをつけると料理が冷めにくくなり、熱々のまま食べることができます」

材料(2人分)

・白菜……5枚(400g)
・鶏ひき肉……150g
・えのきだけ……1/2袋(100g)
・小口ねぎ……1~2本
a. だし汁……1カップ(200cc)
a. 酒……大さじ1杯
a. みりん……大さじ1杯
a. しょうゆ……小さじ1杯
・柚子こしょう……小さじ1杯
・水溶き片栗粉……水:小さじ3杯、片栗粉:小さじ1.5杯
・サラダ油……大さじ1/2杯

作り方

1. 白菜、えのきだけを切る

白菜は横5mm幅に切り、えのきだけは石突きを落とし、半分に切ってほぐします。

「火の通りを早くするために、あえて白菜は細く切ります。芯より葉先のほうが火の通りが早いですが、クタクタになるまで煮込んでしまうので、すべて同じ幅でカットしてOKです」

2. ひき肉を炒める

サラダ油をひいた鍋を強めの中火で熱したら、ひき肉を入れてポロポロになるまで炒めます。

「ひき肉を炒めると、鍋にくっついて困った経験はありませんか。そんなときは、少し炒めた鍋の底を濡れ布巾にあてるとお肉がはがれます。ひき肉だけでなく、薄切り肉を炒めるときも同様に濡れ布巾を使用すると、お肉が細かくならずにすむのでおすすめですよ」

3. 白菜とえのきだけを加えて、炒め合わせる

白菜とえのきだけを加えて、油がまわるまで炒めます。

「煮込む前に炒めるのは、少し面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、炒めることで肉の旨味が閉じ込められ、アクも出にくくなります。ここは頑張ってほしいところですね」

4. 調味料を加えて煮る

全体に油が回ったら(a)を加えてひと煮立ちさせます。 柚子こしょうを溶かしながら加えて落としぶたをし、弱火で10分ほど煮ます。

「アクはほとんど出ないはずですが、アクが出たときには柚子こしょうを入れる前に取り除くとよいです」

5. 水溶き片栗粉でとろみをつける

白菜をクタクタになるまで煮込んだら、水溶き片栗粉を加えてとろみをつけます。

「片栗粉はあまりとろみがつかなかったり、逆につきすぎたりと扱いがむずかしいですよね。片栗粉と水の割合を1:2にすると失敗しにくいので、ぜひ試してみてください。

とはいえ、白菜から出る水分の量によってとろみの付き方は違います。必ず様子を見ながら、加減して少しずつ加えてくださいね」

6. 盛り付ける

皿に盛り付け、小口ねぎを散らしたら完成です。

「とろみがあるので冷めにくいですが、煮込み料理はやはりでき立てがおいしいですよね。熱々のうちに、いただきましょう!」

白菜の甘味と柚子こしょうの辛味で心も体もポカポカ

クタクタに煮込まれた白菜にひき肉の旨味がしっかりと染み込んだやさしい味です。とろりと絡むあんに溶け込んだ柚子こしょうも、ピリリといいアクセント。まさに、心身共に温かくなるひと品です。

「ひき肉はそのままだとポロポロとして食べにくいですが、とろりとしたあんが絡むことで食べやすくなりますし、ごはんもすすみます。約15分の調理工程ですが10分は煮込む時間なので、その間に別の料理も作れますよ。忙しい日にこそ、ぜひ作ってみてほしいです」と小林さん。

キャベツや豚こま肉など別の食材でもアレンジができるそうです。冷蔵庫の余り物を使ってチャレンジしてみるのもよさそうですね。

明日は「さば缶と大根のみそ煮」を紹介!

次回はさば缶で手早く作れる「さば缶と大根の味噌煮」を教えていただきます。お楽しみに!

教えてくれた人

取材・文/鎌上織愛
撮影/宮本信義