Devindra Hardawar / Engadget

アップルは28日、2021年第4四半期(7〜9月)の業績を発表しました。売上高は同四半期としては過去最高となる834億ドル(約9兆5000億円)、前年比で29%もの増加。しかし市場予想(848億ドル)を下回ったことで、株価は一時3.4%下落したと伝えられています。

その内訳は、いつものようにiPhoneがリードしているかっこうです。その売上はアップルの総売上の約47%を占めており、金額としては388億6800万ドル(約4兆4000億円)で前年同期比47%増となっています。

とはいえ、昨年はiPhone 12シリーズの発売が10月以降に遅れていた(iPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxは11月)事情もあり、iPhone 13シリーズが9月中旬に一斉に発売された今年と単純に比べることはできません。

またiPad販売も好調な四半期であり、売上高は82億5200万ドル(約9400億円)で前年同期比の21%増。アップルの主要製品カテゴリー5つ(iPhone、iPad、Mac、サービス、ウェアラブルおよびホームデバイス、アクセサリー)の中では最小ではありますが、着実な成長を遂げています。

かたやMac販売は横ばいで、売上高91億7800万ドル(約1兆400億円)は前年同期比の2%増に留まっています。が、Macとしては過去最高記録を更新したことは事実には違いありません。

また今回の数字は新MacBook Proが10月に発売される前でありながら、これほどの高水準を達成できたのは興味深いと言えます。次の四半期では、最新モデルがMac全体の収益にどれほどの影響を与えるか注目されます。

そしてサービス事業は182億7700万ドル(約2兆円)で前年同期比25%増、ウェアラブルおよびホーム&アクセサリー部門は12%増の87億8500万ドル(約1兆円)。このうち後者は、10月にApple Watch Series 7と第3世代のAirPodsが発売されたばかりであり、次の四半期では大きな影響が見込まれそうです。

さらにReuters報道によると、ティム・クックCEOは同四半期には東南アジアでの新型コロナ感染拡大に関連した製造上の障害に加えて「予想以上に大きな供給制約」があったと指摘。そして10月下旬には東南アジアの工場で「大幅な改善」が見られたものの、チップ不足は依然として続いており、現在では「当社のほとんどの製品」に影響を与えていると述べたとのことです。

またクック氏は、従来技術で作られたチップは依然として供給の制約が続いており、年末商戦後に不足が緩和されるかどうか確信が持てないとも付け加えています。新型MacBook Proの出荷日も11月下旬以降にずれ込んでいるほか、「アップルの布」ことポリッシングクロスまでも10〜12週間待ちとなっているほどの在庫不足はしばらく続きそうです。、

Source:Apple,Reuters