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 先日、関東で震度5強の地震を観測しました。棚に置いていた写真立てや小物が落ちた程度の被害でしたが、大きな音と揺れに久しぶりにひやりとしましたよね。

 改めて家の防災グッズの充実を図るとともに、防災に関するアイディアや知識を蓄えようとネット検索をしたところ、警視庁防災対策課の「高密度ポリエチレン袋で米を炊く方法」というツイートがヒット。ダイソーでも購入できるとのことで、早速試してみました。

湯煎だけで、ご飯と肉じゃがが作れるか検証してみた

30枚入 100円(税抜)

 湯せん調理ができる調理用袋です。災害時はもちろん、キャンプの時にも1つの鍋で同時調理ができるので、キャンパーの間でも便利グッズとして知られています。有名どころでは「アイラップ」という商品もありますが、筆者の体感では「パカッと開封できる調理用袋」の方は厚みがあり、丈夫に感じました。

 最大耐熱温度は100℃ですが、鍋底に直接ついてしまうと破れる可能性がありますので、底には耐熱のお皿を敷いておくと安心です(湯量の節約にもなります)。

 あとは、湯煎調理以外にも、食品を冷凍保存する時にも使えますし、食材をたれに漬け込んだり、きゅうりの塩もみもガシガシできます。

 ということで、早速お米を炊いてみました。米1合に対して、水は180ml。無洗米なら洗う必要もありません。袋に入れたら口を固めに閉じて、水の状態から30分加熱。せっかくなので同時に肉じゃがも作ってみました。

 肉じゃがは、じゃがいも1個、人参1/2本、玉ねぎ半玉、豚肉50gに調味液300mlを袋に入れて作りました。同じ鍋で別の料理を作る場合は、火にかける時間が同じだとよりラクに調理できます。

 ご飯は30分がたったら10分間そのまま蒸らせば完成です。袋を開けると、ちゃんと炊けていました! 見た目はちょっと硬そう? と思いましたが、しっかり混ぜたら、丁度良い塩梅でした。

 肉じゃがにも火が通っていましたし、根菜に味もしっかり染みていました。袋の中では煮込みと蒸す調理が同時に行われているので、野菜に甘みがあって、なんとなく鍋で作るよりもほっくりしているような気がします。

カフェ風のふわふわオムレツまで作れる!

 番外編ではありますが、この調理袋を使ってカフェ風のふわふわオムレツを作ることも可能なのです。卵2個に塩少々、牛乳大さじ1、ピザ用チーズをお好みで混ぜ合わせたら袋に入れるだけ。

 筆者はすでに沸騰しているお湯の中で作りましたので、3~4分ほどで完成しました。湯煎している間は、片側だけでに火が通りすぎないようにお箸で転がしながら作ると失敗しにくいです。

 コロンとしたフォルムがお店っぽい! オイル不使用でヘルシーなオムレツが完成しました。フライパンで作るよりもふわっとしていて、舌触りもなめらか。もう少し極めれば、あの有名な洋食店の「タンポポオムライス」を再現することも夢ではありませんね。

 ちなみに「パカッと開封できる調理用袋」は、袋の下に切り込みが入っていて、その部分から破りやすくなっている、というのが製品としての売りポイント。しかしながら、筆者の開け方が悪かったのか、あまりその恩恵を受けることはできませんでした。個人的にはあっても無くても構わない機能かなとも思います。

 防災グッズとしてはもちろん、キャンプや普段の炊事にも使える一品。まだ試したことが無い方も、ぜひ手に取ってみてください。

(撮影・文◎亀井亜衣子)