MacRumors

週明け、19日午前2時〜の「パワー全開」イベントまで残すところ後わずか。発表が確実視されている新型MacBook Proや第3世代AirPodsについては、直近の今も様々な噂が報じられていますが、ほか何らかの“One more thing”があるのかもしれません。

新型MacBook Proはノッチあり?からApple Watch Series 8(仮)は3サイズ?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。

新型MacBook ProはミニLEDディスプレイ搭載、120Hz対応の噂

新型MacBook Proの画面にはノッチあり、ただしFace IDナシの噂

Apple

次期MacBook ProはM1チップを強化したM1X(仮)プロセッサやHDMI端子ほか外部ポートが充実しているなどの噂がある一方で、ディスプレイについてはM1 12.9インチiPad Proと同じくミニLEDバックライト(Liquid Retina XDR)画面である他は詳細な予想が伝えられてきませんでした。

その画面に関して、ディスプレイ専門アナリストのRoss Young氏が「ミニLEDで120Hzであることは確かだ」とつぶやいた一件です。Young氏はiPhone 12世代ではProMotion(最大120Hzの可変リフレッシュレート) は採用されないことや、iPad mini(第6世代)の画面サイズは8.3インチとなることを的中させるなど数々の実績がある人物です。

さらに新MacBook ProのミニLED画面は「12.9インチの(M1)iPad Proをスケールアップした」ものとのこと。つまり同じ技術が使われつつサイズを大きくしていると示唆しているようですが、iPad Proで報告のあった色にじみが解決されているかどうかは言及されていません。

もう1つの画面に関する噂話は、近年のiPhoneのようにノッチ(画面上部の切り欠き)があるという中国SNSや大手掲示板Redditへの投稿です。それら2つによると、ノッチの大きさはiPhone 12に近い、すなわちiPhone 13のように縮小されていないとのこと。しかしiPhoneと違ってノッチ内にFace ID関連パーツはなく、生体認証は従来どおりTouch IDに留まるとされています。

ほかTouch Barの廃止(物理ファンクションキーの復活)や、以前のモデルにあったMagSafe充電端子やSDカードスロットが戻ってくる見通しは両者とも一致しています。そうして昔ながらの姿に近くなる中で、異質とも言えるノッチがどのような反響を呼ぶかは興味深いところです。

Apple Watch Series 8(仮)は画面サイズが3種類になる?アナリスト予測

Apple

第1世代から画面サイズが2種類であり続けたApple Watchですが、2022年にはもう1つ増えるかも?と識者から仄めかしがありました。

今回も発信源となったのは、ディスプレイ専門アナリストのRoss Young氏。来年モデルのApple Watch Series 8(仮)につき「大きくなった画面が見たいですか?」「もしも来年、3つのサイズになっても驚かないでください……」と意味ありげにつぶやいています。

今年の最新モデルApple Watch Series 7は、15日に発売さればかりです。先行して試用している方々からのレビューも公開されましたが、前年のSeries 6よりも画面が20%広くなったことで新たな文字盤が使えるほか、小さな文字も見やすくなりタッチ操作の間違いも少なくなったとの感想が寄せられています。来年さらに広くなることで、iPhoneからの独立性も高くなるのかもしれません。

おおむね好評なApple Watch Series 7ですが、実はSeries 6とプロセッサがほぼ同じと推測されています。魅力的だが配送が11月末になるほど品薄のSeries 7を買うか、いっそSeries 8を待つかは悩ましいかもしれません。

アップルがNintendo Switch風ゲーム機やデザイン刷新Apple TVを準備中とのウワサ

アップルにとってゲームアプリは貴重な収入源であり、2019年の営業利益(売上から費用を引いた額)はソニーや任天堂、マイクロソフトの合計を超えたとの推計もあったほどです。この数字に対して「現実よりも高い」とのアップル側の反論もありましたが、巨額に上ることは事実でしょう。

そんななか、アップルが自ら「Nintendo Switchスタイルのゲーム機」を準備中との噂話が届けられました。その「プレミアム・ハイブリッドゲーム機」(据え置きとモバイル兼用)は「2021年にマイクロソフトまたはソニーが提供するものを上回る」つまり現行のPS5やXbox Series X|Sの性能を凌駕すると示唆している模様です。

ちなみにMacやiPad Pro搭載のM1チップのGPUは2.6TFLOPS、PS5は10.3TFLOPS (可変クロックで最大時)と謳われています。TFLOPSはGPUの様々な機能のうち浮動小数点演算というただ1つの能力を測る指標に過ぎないとの声もあり、単純に比較はできませんが、それでも「PS5などを凌駕するハイブリッドゲーム機」は想像しにくいかもしれません。

とはいえ、アップルが自社製ゲーム用ハードウェアを開発しているとの噂は、Bloombergが「ゲーム重視のApple TV」が2021年内に発売と報じたこともあり、絵空事と断定はできません。

最近アップルのゲームサブスクApple Arcadeは完全オリジナル路線から『太鼓の達人 Pop Tap Beat!』など人気の旧作や家庭用ゲーム機生まれのIPに方針転換した印象がありますが、さらに専用ハードウェア投入も可能性がなくはなさそうです。

将来のAirPodsは猫背を警告し、補聴器にも? 姿勢モニタや体温計、補聴器機能搭載のウワサ

米国富裕層の10代にも一番人気のApple Watchは、フィットネスや健康管理機能が支持されているとの調査結果もありました。そうした要素が将来のAirPodsにも追加が検討されているとの噂話です。

The Wall Street Journal報道によれば、開発中のプロトタイプAirPodsには深部体温センサーが搭載されているほか、モーションセンサーが装着者の姿勢を監視して猫背を注意してくれるとのこと。前者は表面温度を測る体温計では捉えられず、後者は本人が気づきにくいことでもあり、耳の内部まで入り込んでユーザーと一体化するAirPodsならではとも思えます。

WSJ記事がそれ以上に重視しているのが「補聴器としてのAirPods」機能です。すでにAirPods Proでも前方の話し声を聴き取りやすくする「会話を強調」が利用でき、本機能がその延長にあるかどうかは不明ですが、アップルがアクセシビリティにて聴覚の補助を重視していることは事実です。

軽度の難聴に苦しみながら、補聴器の高価さや「高齢者に見えやすい」という抵抗感から装着している人はごく一部との調査結果もあります。「補聴器としてのAirPods」が実現すれば、アップルにも多くの人々にとっても幸せなことと言えそうです。

iPhoneがスマートフォン市場の利益をほぼ独占し続けているとの調査結果

Apple

ここ数年、アップルは全世界スマートフォンの出荷台数でほぼ3位に落ち着いています。2021年第2四半期、つまりiPhone 13発売以前のシェアも13%に過ぎなかったものの、売上高では40%、利益は75%を占めているとの調査結果が発表されました。

その前には2020年第4四半期(iPhone 12発売直後)では売上高50%、利益は86%という凄まじい推定もされており、上記の数字さえピークではありません。今後に出てくる第3半期の推計では、売上が絶好調なiPhone 13シリーズの勢いも加わることになり、もしかすると9割に届くのかもしれません。

残りの87%ものAndroidデバイスが2割程度の利益しか得られていないのは、低・中価格帯のモデルが大きな比率を占めており、1台ごとの利幅が少ないためと見られています。じっさい400ドル以上のスマートフォン市場に限れば、アップルは57%ものシェアを占めているとの指摘もありました。

ではアップルが高価格なフラッグシップ機だけを出せばいいかといえば、エコシステムの連携のおかげでAirPodsやApple Watchなどが買ってもらえたり、Apple MusicやiCloudなどサブスクリプションサービスの収益をもたらす事情もあり、中価格帯のiPhoneを投入してユーザー数を増やすことにも大きな意義があるはず。

そうした役割を担ったiPhone SE第3世代が、2022年春に投入されるとの噂もあります。