新型のiPad mini(第6世代)は先週24日発売となり、最新のA15プロセッサによる処理速度やベゼル狭額化による画面の広さが好評を呼んでいます。そんななか、ディスプレイの左右で更新速度が違うために、Webページなどをスクロールさせると画面が波打つような「ゼリースクロール」症状が一部ユーザーから報告されています。

この症状は、自撮りカメラを上にしてiPad miniを縦にした場合に、ディスプレイの右側が左側よりも早く更新されるというもの。また逆さまにすると、左側の方が早く更新されるとのことです。しかしiPad miniを横向きにして使うと、このラグはずっと分かりにくくなる不思議な事態となっています。

The Vergeの記者Dieter Bohn氏は、この症状を見えやすく記録したスローモーション動画をTwitterで公開しています。画面の半分が更新され、それを追って残り半分が更新されることで、目に見えてガタついていることが確認できます。

米9to5Mac読者の一人は、iPad miniが故障したと思ってアップルストアに行ったところ、展示されていた全てのデモ機で同じ問題があったと語っているとのことです。

これが液晶パネルそのものの問題なのか、ディスプレイコントローラーの問題なのか、それともソフトウェア更新で解決する問題なのかは、記事執筆時点では不明です。

一般的にアップル製品のディスプレイは非常に高い品質基準を満たしているはずで、こうした問題が広く起こるのは考えにくいことです。他のiPadモデルでは同様の症状がないか、発生しても目立たない程度です。特に2017年以降のiPad Proでは、120Hzのリフレッシュレートにより、人間の目に認識できない範囲に収まっている可能性もありそうです。

いま手元にあるiPad miniでは同様の問題が起こっていないか、少なくとも認識はできていません。この「ゼリースクロール」が出荷されたiPad miniすべてで起こっているのか、今後のiPadOSアップデートで修正されるのか、アップルの対応を待ちたいところです。

Source:9to5Mac