ポテトの概念が変わる。ベルギーフリッツ専門店「フリッツ・ブルージュ」が浅草に誕生

浅草に本場のベルギーフリッツを楽しめる専門店がオープン!

2021年5月19日(水)にベルギーフリッツ専門店「Frites Bruges(フリッツ・ブルージュ)」が浅草にオープン!厳選したじゃがいもを使用し、本場の製法にこだわって作られた、ベルギースタイルのフライドポテトを楽しめるお店です。

さっそくベルギーフリッツを初体験、そのおいしさの秘密に迫ってきました。

浅草「Frites Bruges(フリッツ・ブルージュ)」

お店は浅草の雷門通りのほど近く。雷門からも徒歩3分なので、今後は浅草観光する際の食べ歩きグルメとして、重宝するお店になりそうですね。

茶色を基調としたシックでおしゃれな外観。どこか落ち着いた雰囲気が、歴史ある名店が立ち並ぶ浅草の街になじんでいます。

そもそも “ベルギーフリッツ” とは?

そもそも ベルギーフリッツとはどういう料理なのでしょうか。教えてくれたのは「Frites Bruges」のオーナーであり、“ポテトマンa.k.aフライドポテト職人(@potatomanjapan)” として、Twitterでポテト情報を発信する山下さん。

「ベルギーフリッツとは、ベルギー式のポテトフライのこと。フリッツはフランス語で ポテトフライを意味します。フライドポテトの発祥はベルギーで、現地では “フリッツ” と呼ばれているんですよ。国民食なので、ベルギーの街には多くのフリッツ専門店が立ち並んでいるんです」

本場のベルギーフリッツは、日本人の思うフライドポテトとはまったくことなり、製法や食べ方、味わいまで違うのだとか。

本場の製法を守って作られるベルギーフリッツ

「Frites Bruges」のベルギーフリッツに使われているのは、日本各地から厳選し農家から直送された “生” のじゃがいも。

日本ではファストフード店はもちろん、ポテトフライ専門を銘打つ店ですら、冷凍されたじゃがいもを使用されていることがあるそう。「うちは生のじゃがいもから作っているので、素材本来の旨みをたっぷりと楽しめる」と山下さんはいいます。

太さは “10mm~13mm” でないといけない

なんとベルギーフリッツは、太さのルールが10mm~13mmと決まっているそう。それ以下やそれ以上になってしまうと、ベルギーフリッツとは呼べないんですね。

同店では太さはもちろんのこと、カットの仕方も本場流。まるまる1個、皮まで使われており、普通のポテトなら好まれにくい端っこも、チップスのような食感で味わえるそうです。

専用のポテトカッターでスティック状に…

壁には専用のポテトカッターが設置されています。ここで生のじゃがいもをひとつずつカットするのですが……、レバーを引くと一瞬でスティック状に変身!

カットされた断面をみると、新鮮なじゃがいもであることがハッキリとわかるくらい、みずみずしくきれいな黄金色でした。

なお、山下さんがはじめてベルギーでこの太さのポテトを食べたとき「これが本物のフライドポテトか!今まで食べていたものと全然ちがう」とあまりのおいしさに衝撃を受けたのだとか。

それがきっかけでフライドポテトがさらに好きになり、「この味と食感を日本に広めなければ」と半ば使命のようなものを感じ、店舗のオープンに至ったそうです。

唯一無二の食感の秘密は “二度揚げ“

ベルギーフリッツを揚げる際の最大のポイントは、二度揚げ。一度低温で揚げたあと、高温で揚げます。そうすることで外はカリッと、なかはクリーミーな食感に。

これくらい太めだと、通常はホクホクしすぎる、ポテトというよりふかした芋の仕上がりになってしまいがちですが、そんなことは一切ないのだそう。

見てください!この輝く黄金色。カリッと揚がったポテトのいい香りが、店内中に広がり、食欲をかきたてられます……。

ちなみに土日の営業では、なんと一日に20kg分も揚げているのだそう!

ベルギーから取り寄せた専用器具で味つけ

揚がったフリッツはボウルに移し、全体的に塩をまぶします。このボウルも現地の専門店では必ず使われているそうで、わざわざベルギーから取り寄せたとのことです。

ここからが見どころ。ボウルを振って、ベルギーフリッツを宙に浮かせるんです!カランカランと音を立てながら、混ぜていきます。その音が、しっかり揚がっている証拠なのだそう。

はじめて見る光景に、まるでベルギーへトリップしたかのような気分になり、ワクワクしてしまいました。

ベルギーではマヨネーズと食べるのが定番!

本場のベルギーフリッツは、マヨネーズと一緒に食べるのが定番。日本ではケチャップのイメージが強いので、意外ですよね。

メニューを見てみると、「マヨネーズ」や「明太マヨ」といった馴染みのあるものから、「甘味噌マヨ」「ガーリックアボカドマヨ」など変わり種もラインアップ。贅沢な「じっくり煮込んだホロホロ牛すじ」や「ラクレットチーズ」まであります。

このように現地のフリッツ専門店でも、さまざまな種類のマヨネーズが置いてあるとのこと。

それではお待ちかね、macaroni 編集部がいただいたメニューをご紹介していきます。

1. ベルギーマヨ(アンダルースソース)

アンダルースソースは、現地でも定番のマヨネーズ。マヨネーズにトマトペースト、香辛料を加えたソースです。

ベースのマヨネーズは、数々の商品を試食してベルギーのものに近いものを厳選したそう。全卵で作られているので、一般的なマヨネーズよりもさっぱりとした味わいが特徴です。

ちなみにこのカウンター、ちょっと不思議な形をしていませんか? 特注したとのことで、穴が開いており、コーンの形をしたカップが入るようになっているんです。ベルギーのフリッツ専門店では定番スタイルだそうですよ。

これまでの概念をガラリと変える食感と味

いよいよ、初のベルギーフリッツをいただきます!おお~、カリッとした食感の先制パンチ!と思いきや、なかはしっとりクリーミーですね。さらにじゃがいもの甘みがぐぐっと押し寄せてきました。

じつは筆者、太いポテトはモサモサとした舌触りのイメージで、あまり好みではなかったのですが……。印象がガラリと変わりました。噂のとおり、これまで食べてきたポテトとはまったくちがう食感と風味。

アンダルースソースも食べる手が止まらなくなる、やみつきになる味わい。オーロラソースに近いのでしょうか。これはマストで頼むべきですよ!

2. サワークリーム&オニオン

サワークリームにオニオンを合わせた、さっぱりとした組み合わせ。トップに散らされた小口ねぎの緑が、また食欲をそそりますよね。

じゃがいもの甘みを引き立てるさっぱり感

一見濃厚そうに見えますが、食べてみるとさっぱりとした味わいで後味もあっさり。ほのかな酸味がじゃがいもの甘みを引き立たせ、全体的な味のバランスがとてもいいです。

3. じっくり煮込んだホロホロ牛すじ

まさか牛すじのトッピングがあるとは……!予想外でしたが、ベルギー西部のフランダース地方では、よくフリッツとビーフシチューを一緒に食べるのだそう。

それを日本風にアレンジして生み出したということで、決して奇をてらったわけではありません。ベルギーフリッツを愛する山下さんならではのアイデアですね。

想像以上の相性にファン続出!?

背景を伺いながらも「ぶつかり合ってしまうのでは?」と内心不安に思っていたのですが、ひと口食べたらその疑念が払拭されました。

むしろ、その絶妙なバランスに一瞬でファンに。甘辛い味付けの牛すじはやわらかく、じゃがいものクリーミーさとよく合います!牛すじが惜しみなく入っているので、最後の1本までフリッツと一緒に楽しめますよ。

4. ラクレットチーズ

ラクレットチーズは、目の前で揚げたてのフリッツにかけてくれます。とろとろと滝のように流れるチーズの姿は、シズル感たっぷり。女性からの人気も高そうですね。

間違いない、王道の組み合わせ

チーズ×ポテトで間違いない王道な組み合わせですが、とろ~っととろけるチーズはやはり食べたくなってしまうところ!塩味の強いラクレットチーズだからこそ、じゃがいもの甘みをしっかりと楽しめます。チーズの焦げの香ばしい香りもアクセントになっています。これはビールとの相性も抜群ですね。

フリッツの相棒。ベルギービールも提供

フリッツと一緒に味わいたいのが、なんといってもベルギービール!「Frites Bruges」では、数種類のベルギービールが取りそろえられています。ベルギー・ブルージュの修道院で作られている歴史あるビールを楽しめますよ。

ベルギービールは香りを楽しむために、ワインのようにグラスで楽しむのが本場スタイル。カリッと揚がったフリッツをつまみに飲む、冷たいビール……。想像するだけでたまりません。

店内はカウンターのほかに、スタンディングの席も2席あります。一部レンガ張りの壁が、現地の雰囲気を感じさせてくれますよ。写真も撮りやすいのが、うれしいポイント。

ポテトの概念が変わる、ベルギーフリッツ専門店

オーナーの山下さんは「世代問わず、子どもから大人まで、世界中の人に愛されているのがポテト。僕自身が体験したように、もっとおいしいポテトがあるということを知ってもらいたい」と熱い気持ちを語ってくれました。

「Frites Bruges」は素材から製法まで完璧にこだわり尽くされた、正統派ベルギーフリッツを体験できる真の専門店でした。店に訪れたベルギーの方も「日本で食べたポテトのなかで一番おいしい」という言葉を残していったそう。

今までの概念を覆すポテト、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。

店舗情報

店舗名:Frites Bruges(フリッツ・ブルージュ)
最寄駅:浅草駅
郵便番号:111-0032
住所:東京都台東区浅草1-14-1
市区町村:台東区
町域:浅草1-14-1
営業時間:11:00-20:00
定休日:月曜

※本記事は個人の感想に基づいたもので、感じ方には個人差があります。