炊いたごはんを詰めてラクチン「洋風いかめし」【小林まさみさんに教わる旬ごはん#1】

おうちで楽しむ洋風いかめし

いかが旬を迎え、スーパーで見かける機会が多くなってきました。刺身や煮物などさまざまな食べ方がありますが、今年はおしゃれな「洋風いかめし」に挑戦してみませんか?

今回は、梅雨のおうち時間にぴったりな「洋風いかめし」の作り方を小林まさみさんに教わりました!

いかといえば、北海道が名産。そこで今回は、北海道出身の小林まさるさんにもゲストとしてご登場していただきました!まさるさんは、まさみさんのお舅でありながらアシスタントとして活躍されているんですよ。

「今回は旬のいかを使って、ちょっとひと工夫くわえた洋風のいかめしを作ります。甘辛い和風の味付けもおいしいですが、トマトソースを使った洋風の味付けもおすすめですよ。このレシピのポイントはいかのわたを使うこと。旨味がアップするので、ぜひ試してみてくださいね」(小林まさみさん)

「北海道生まれだからいかめしはよく作っていたけど、洋風のアレンジは食べたことないな~。5~6月はいかが旬の時期だから、新鮮ないかが手に入るチャンスだよ。いかめしは、ぜひ今の時期に作って欲しいね~」(小林まさるさん)

ちなみに、いかを買うときのポイントは、黒っぽいものを選ぶこと!実は白くなっているいかは鮮度が落ちていて、新鮮なものほど黒みが濃いんだよ。せっかく食べるなら、新鮮でおいしいものを選ぼう。

洋風いかめしのレシピ(調理時間:50分)

材料(4人前)

・するめいか……3杯(約1kg)
・玉ねぎ(みじん切り)……1/2個(100g)
・にんにく(みじん切り)……小さじ2杯
・白ワイン……1/4カップ
a 温かいごはん……200g
a 粉チーズ……大さじ3杯
a 塩……小さじ1/4杯
a こしょう……少々
b ホールトマト缶(つぶす)……1缶(400g)
b 塩……小さじ1/6~1/4杯
b こしょう……少々
b しょうゆ……小さじ1杯
b 砂糖……小さじ1/2杯
・オリーブオイル……大さじ2杯
・パセリみじん切り……少々

作り方

1. いかの下処理をする

いかの足をわたごと抜き取り、軟骨を除いて水洗いしましょう。墨の部分と目玉、クチバシも取り除きます。

ゲソの部分は1cmほどに細かく刻み、いかわたは切れ目を入れてボウルにしごき出します。いかわたが大きい場合は70gほどに調整してください。

「今回のレシピは、いかわたと足の部分をご飯に混ぜ込みます。わたの風味はアンチョビと似ているので、トマトソースとの相性が抜群。コクがアップしてワンランク上の仕上がりになりますよ。ゲソのコリっとした食感もアクセントとして入れてくださいね」(まさみさん)

2. ご飯と調味料・わたなどを混ぜる

(a)といかわた、ゲソをボウルに入れて混ぜます。

3. ソースの材料を混ぜる

(b)の材料をボウルで混ぜ、トマトソースを作ります。

4. いかにご飯を詰める

いかの中にご飯を詰めたら、煮込んでいる間に開いてこないよう楊枝で止めます。

「ご飯の量を欲張って多く入れすぎると、失敗の原因になります。7~8分目くらいを目安に詰めてくださいね」(まさみさん)

「今回はあらかじめ炊いてあるお米を使用するから7~8分目まで入れるけど、生米から作る場合は1/3程度でOK!それ以上入れると米が中で炊けてきて、破裂しちゃうんだ。俺も何度もやったな~(笑)」(まさるさん)

5. フライパンでいかを焼く

フライパンに半量のオリーブオイルをひき強火で熱したら、いかを入れ両面を焼きます。

「あとでソースと一緒に煮込むので、ここで完全に火を通す必要はありません。両面にいい色がついてきたらOK。一旦いかを取り出して、ソースを作りましょう!」(まさみさん)

6. ソースを作る

フライパンを拭き、残りのオリーブオイルを入れ玉ねぎとにんにくを炒めます。焦がさないようしんなりするまで炒めましょう。

玉ねぎが透き通ってきたらbと白ワインを入れ、煮立たせます。

「白ワインを入れると風味や香りが良くなりますよ。一度煮立たせてアルコールを飛ばしましょう」(まさみさん)

7. いかを戻し入れて煮る

ソースが煮たったら、いかを戻して蓋をします。弱めの中火で15分煮たら、いかを返してさらに15分ほど煮ましょう。

8. 3~4等分に切って盛り付ける

いかめしをまな板に取り出し楊枝を外したら、3~4等分に切り分けます。

「いかの大きさによって食べやすいサイズに切り分けてください。トマトソースの上にカットしたいかめしを盛り付けると、きれいに仕上がりますよ。パセリと粉チーズを振ったら完成です」(まさみさん)

コク深い「洋風いかめし」でおうちレストランを楽しんでみては?

いかわた入りのご飯はトマトソースの酸味との相性が抜群で、思わずワインが欲しくなってしまうような味わい。盛り付けを工夫するだけで、レストランで出てくるメニューのような仕上がりになりました!

「ずいぶんおしゃれないかめしが完成したね!俺は、いんげんやじゃがいもなんかの野菜をたっぷり入れたいかめしをよく作るんだけど、洋風アレンジも意外と悪くないね~」(まさるさん)

「今回はご家庭でも作りやすいよう、炊いたご飯で作るレシピをご紹介しました。普段は入れないわたの効果で、コクが増しておいしさもアップ!余すことなくいかを楽しめる点もポイントですよ」(まさみさん)

5~6月に旬を迎える「するめいか」は、甘みが強くほどよい弾力が楽しめます。お酒のお供にもぴったりですが、トマトベースの味付けなのでお子様にもおすすめ。ぜひ、いつもとは違う洋風アレンジのいかめしで、梅雨の時期のおうちレストランを楽しんでみてくださいね♪

取材・文/鎌上織愛
撮影/田上大輝