東京大学に合格するような子供は、どんな小学校生活を送るのだろうか。4人の子ども全員を東京大学理科三類に合格させた佐藤亮子さんは「小学1年生の時に最優先するのは、学校を楽しくすること。それが小1のスタートダッシュにつながる」という――。

※本稿は、佐藤亮子『偏差値50からの中学受験スーパーメソッド 12歳までにやるべき99か条』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

写真=iStock.com/hanapon1002
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/hanapon1002

■入学までに「座っていること」を習慣づける

6歳、つまり小学校入学前までに何を学んで入学したらいいか、私が考えているのは次の5つです。,劼蕕な、▲タカナ、数字、ぐ豬紊梁し算、ザ絛紂これらは完璧な状態ではなくても大丈夫ですが、まったく知らない、書いたこともない、見たこともないという状態で入学すると、子どもが苦労します。

昔は、名前をひらがなで書けたらよかったのですが、今はひらがなどころか漢字で書ける子も多いので、それなりの準備が必要です。しかも、入学式の次の日から授業が始まりますので、椅子に座って机の前で数十分はじっとしていられることがまず必要です。

幼稚園までは、1日中遊ぶことが主だったので、6歳までに、家で少しずつ座っていることを習慣づけておかなければなりません。何事も習慣づけると後々ラクなのですが、習慣づけというのは非常に厄介なもので一朝一夕ではできません。身につけさせる方もつける方も努力が必要です。

子どもは、授業を受け宿題をしテストを受け、しかも点数がついてくるという毎日が、この日から12年間も続きます。それらを考え合わせると、小1のスタートダッシュを、軽く考えてはいけません。

■国語の教科書を「絵本のように」読み聞かせ

幼稚園のときに何もしなかった、下の子が生まれて忙しかったので上の子の教育が不十分だった、お母さんが仕事で忙しかった、などさまざまな理由で上記の5つがまだでしたら、卒園式から入学式までの間だけでもいいので、少しずつ始めておきましょう。市販の問題集などで構いません。まったく何もしないと、子どもに入学式のあと、霧の中を歩かせるようなことになりかねません。

教科書が配布されたら、国語の教科書を始めから終わりまで、本文のみを絵本のように楽しく読んであげるのが効果的です。子どもは初めての授業のとき、教科書の内容を知っていると安心して授業を受けられます。しかも、お母さんが前もって読んでくれていて内容を一応知っているため、自分が知っていることを先生が授業でどのように説明してくださるのか楽しみになります。そうなると、次の日に学校に行くのが一層楽しみになります。「学校を楽しく」というのが最優先になりますから、そこを目標にすると間違いないと思います。

■学校の準備は一緒にする、いつも子どもの味方でいる

入学すると、子どもに学校の準備を全部させようとする保護者が多いのですが、それは子どもにとって負担が大きすぎます。ぜひ親がしてあげてください。お母さんが準備を一緒にしてあげると、忘れ物をする心配はないし、子どもは準備の仕方も学べます。子どもが忘れているのを知っていながらそれを言わず、そのまま学校に行かせて、「先生に叱ってもらって忘れる癖を直す」という保護者もいますが、それは間違いです。

写真=iStock.com/kazuma seki
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazuma seki

そもそも先生が適切な言葉で叱ってくれるとは限りませんし、何度も忘れる子には当然のことながら、先生は厳しい態度になるでしょう。それは、子どもにとって、「教訓」となるのではなく、「恐怖」となり、学校嫌いにつながる恐れがあります。気をつけなければいけないのは、保護者は子どもにとって常に頼れる味方でいることです。どんなことがあっても、子どもの側に立つということです。先生の側に立って、子どもに向き合うと、子どもは親を信頼できなくなります。

■「学校の授業は簡単でしょ」は禁句

また、入学後に注意してほしいのは、幼児教育でひらがななどを理解していると、子どもが、授業は自分の知っていることばかりだと慢心してしまうことです。そのときに、親は「学校の授業は簡単でしょ」などと、決して言ってはいけません。子どもは考えがまだ幼いですから、親がそう言えば授業が面白くなくなり、友達にも「簡単」「知っている」などと言い、偉そうに振る舞うようになります。それは、先生にも友達にも失礼であり、学ぶことに対する態度として傲岸不遜です。「学び」に対しては、常に「謙虚」でなければなりません。謙虚に学べない子は、すぐに成績が振るわなくなるケースが多いのです。

■ゲーム、テレビ、スマホの時間には要注意

入学すると、朝決まった時間に起き、家を出て学校で授業を受けて、放課後遊んでまた帰ってきて、という繰り返しなので、子どもはかなり疲れます。寝る時間は、21時くらいになりますが、そうなると帰宅後4時間ほどしかなく、その間に宿題、夕食、お風呂、明日の準備などをすると、残る時間はそんなにありません。注意したいのは、ここでゲーム、テレビ、スマートフォンなどで時間を使うと、やるべきことができなくなることです。これらのものについては「ゲーム依存症」が話題になるくらいですから、初めから厳しめのルールを決めておきましょう。

佐藤亮子『偏差値50からの中学受験スーパーメソッド 12歳までにやるべき99か条』(中央公論新社)

わが家では、長男が生まれる前にテレビを2階に運び、子どもに見せませんでした。当然、ゲーム、漫画も家には置きませんでした。やり始めるとキリがないし、兄弟で遊ぶ時間のバランスなどの管理が、私にはできないと思ったからです。中学生になった順にテレビとゲームは解禁しました。もっとも、下に小さな子がいるので家ではゲームは禁止にしていました。

小学校1年生から中学受験塾に通わせるご家庭もあるようですが、低学年のうちはゲーム以外の遊びは存分にさせてあげてください。遊びの間に勉強を入れるという感覚くらいが、ちょうどいいです。遊びと勉強のメリハリをつけるのがポイントで、どちらもだらだらとやるのはNG。わが家では、「遊ぶときは思いっきり」がモットーでした。

----------
佐藤 亮子(さとう・りょうこ)
浜学園アドバイザー
大分県生まれ。奈良県在住。津田塾大学卒業。高校の英語教師として勤務したのち結婚。専業主婦として子どもたちの受験のすべてを計画的にサポートし、長男・次男・三男・長女4きょうだい全員が東京大学理科三類に合格。著書に『3男1女東大理靴諒譟〇笋6歳までに子どもをこう育てました』『3男1女東大理傾膤福 教えて! 佐藤ママ 18歳までに親がやるべきこと』『頭のいい子に育てる3歳までに絶対やるべき幼児教育』『決定版・受験は母親が9割 佐藤ママ流の新入試対策』『東大脳を育てる! 読み聞かせ絵本100』『東大理三に3男1女を合格させた母親が教える 東大に入るお金と時間の使い方』など多数。
----------

(浜学園アドバイザー 佐藤 亮子)