録音した音声を瞬時にテキスト変換! ソースネクストのAIボイスレコーダー「AutoMemo」が便利すぎる

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ソースネクストは11月10日に、AIボイスレコーダー「AutoMemo(オートメモ)」を12月4日に発売することを発表した。

AutoMemoは、同社の大ヒット商品「POCKETALK(ポケトーク)」シリーズのテクノロジーを活かした製品である。

ポケトークは話した言葉を、あらかじめ指定した言語(外国語)に音声やテキスト形式で変換してくれる小型の「翻訳機」だ。
音声データは一度クラウドにアップされ、AIを活用して瞬時に翻訳される。
通信環境が必要になるが、AIを使うことで翻訳精度を飛躍的に高められるという利点がある。
また、ネットワーク経由で本体のアップデートもできるため、対応言語や機能の追加なども常に最新の状態で利用可能だ。

AutoMemoは、そうしたポケトークで培った技術やノウハウを活用した製品なのだ。
AutoMemoは翻訳機ではなくボイスレコーダーだが、仕組みはポケトークとよく似ている。

AutoMemoも、本体で録音した音声データをクラウドにアップしてAIを使うことでテキスト化してくれるのだ。つまり、録音した音声を自動かつ素早く文字起こししてくれるのがAutoMemoなのだ。

今回は、このAutoMemoのサンプル版をソースネクストから貸し出してもらったので、使用感などをレビューする。


●とにかくシンプル
AutoMemoは、あらゆる点でシンプルな製品だ。
まず、パッケージだが、本体のほかに付属しているのは、
・USB Type-Cケーブル
・スタートガイド(2つ折りにした1枚の用紙)
・はじめにお読みください(4つ折りにした1枚の用紙)
・ユーザ登録カード&ハードウェア保証書(2つ折りにした1枚の用紙)
これだけだ。

さらに、本体自体もとてもシンプルで、
・ボタンが3つ(電源ボタン、録音ボタン、ブックマークボタン)
・LEDランプが2つ(Wi-Fi、充電)
・マイクジャック
・USB Type-C端子
外観はこれらを備える程度だ。


左からUSB Type-Cケーブル、本体、スタートガイド、はじめにお読みください(注意事項・警告が記載された用紙)、ユーザ登録カード&ハードウェア保証書



本体を手に持ったところ。めちゃくちゃシンプルなデザインだ


AutoMemoにはWi-FiとBluetoothが搭載されている。
Wi-Fiは、録音した音声データをクラウドにアップするためのもの。
Bluetoothは、スマートフォンやタブレットに接続するためのものだ。

利用するためには、「AutoMemo(オートメモ)」専用公式アプリをスマートフォンやタブレットにインストールする必要がある。
専用アプリは
・iOS 13.0以降。iPhone、iPad、およびiPod touch
・ Android 6.0 以上
これらの機器に対応している。

この専用アプリはAutoMemo本体の設定をしたり、録音された音声データやクラウドで変換されたテキストデータを受け取ったりするのだが、このアプリのUI(ユーザーインターフェース)もとてもシンプルだ。


データがない状態のトップ画面(左)とメニューを開いた画面(右)


テキスト化されたデータが増えてくるとトップ画面中央に表示されるが、初期状態のトップ画面にはほぼ何もない。
左上の3本線をタップしてメニュー画面を開くと、「アカウント」「端末追加」「端末設定」「メール転送」などのメニューが表示される。
右上の虫メガネマークをタップすると、テキスト化されたデータの検索ができる。

使い始めると多機能さに気付くが、最初はとにかくシンプルさが際立っているという印象の製品だ。


●瞬時にテキスト変換し、変換後の便利な機能も搭載
従来のボイスレコーダーは音声を録音するものであり、テキスト化するのは人の手でおこなってきた。
テキスト化は、ときには録音した時間よりも多くの時間がかかることもあり、音声をテキスト化するのはとても骨の折れる作業のひとつだった。

その作業をAIが瞬時にやってくれるだけでもありがたいが、実はテキストに変換した後も、テキストデータ内を検索して音声データの開始場所を指定できるなどの便利機能が充実しているのだ。


録音した音声をテキスト化した画面(左)と、テキスト表示でのメニュー画面(右)


録音した音声は、停止ボタンが押されると素早くクラウドにアップロードされる。
音声の長さや通信環境にもよるが、筆者が試してみたところ5分程度の録音であれば1分もかからない程度でアプリ側に音声とテキストデータが届いた。

テキストの表示画面では、画面下に音声プレイヤーも表示されており、このプレイヤーの操作で音声の再生ができる。さらに、表示されたテキストをタップし、その場所から音声を再生することもできる。

また、画面右上の3つの点をタップしてメニューを表示させると、一番下に「検索」の項目がある。この検索をタップすることで、表示されているテキスト内の語句の検索ができ、検索した場所から再生することも可能なのだ。

30分や1時間を超える会議やプレゼン、セミナーなどの音声をチェックする際に、検索ができることで、かなり便利になる。

ほかにも、「タイトル編集」「共有」「テキスト化言語の変更」などの機能を備える。また、「再生速度」は音声の再生スピードを「0.5倍」「0.75倍」「1.0倍」「1.25倍」「1.5倍」「2倍」の6段階から選択して、切り替えることができる。時短で早く再生したい場合はもちろん、聞き取り難い部分をスロー再生できるのも便利な機能だ。

テキストの編集は、「共有」でメモアプリなどに移動して編集する方法と、テキスト表示画面で範囲選択もしくはすべて選択した上でコピーして、任意のメモアプリやテキストエディタにペーストする方法がある。

誤認識による誤字脱字もそれなりには発生するが、それでも1から書き起こすよりは、ある程度テキスト化されたデータに修正を加えるほうがはるかに作業の負荷は小さくなる。
また、不要な部分や必要な部分の検索も従来のボイスレコーダーではできなかったのでとても便利に感じた。

セットアップも難しくはなく、一度セットアップしてしまえば、本体の録音/停止ボタンを押すだけで録音、自動でクラウドにアップされ、それほど待つこともなくアプリやメールで受け取れるため、はじめは感動してしまうほどだ。

AutoMemoは、ボイスレコーダーを利用していた人はもちろん、これからボイスレコーダーを利用しようと検討している人にもおすすめしたい製品だ。



●発売日:2020年12月4日(金)
●本体価格:19,800円(税込)
●利用料
・ベーシックプラン(無料)…毎月1時間までの録音データをテキスト化。余った時間の翌月繰り越しは不可。
・プレミアムプラン(税込月額980円:2021年6月まで無料キャンペーンを実施)…毎月30時間までの録音データをテキスト化。余った時間の翌月繰り越しは不可。
・10時間チャージ(1回税込980円)…1回のチャージで10時間分の録音データをテキスト化。余った時間は翌月以降に繰り越し可能。


AIボイスレコーダー「AutoMemo」(オートメモ)|ソースネクスト


執筆:S-MAX編集部 2106bpm