残暑が厳しい季節は、ささっとつくれて、栄養もしっかりとれる野菜炒めはとてもありがたいレシピ。ところが、ベチャッと食感が悪くなってしまったり、味が決まらなかったりと、おいしくつくるのが意外と難しいことも。
そこで料理家の上田淳子さんに、おいしくつくるコツを教わりました。失敗しらずのテクニックは必見です!

野菜炒めは肉と野菜を別炒めに。肉にしっかり味をつければ野菜には味つけ不要



肉と野菜は別々で炒めるともっともよいタイミングで加熱をストップできます。肉を濃いめに調味すれば、一緒に食べる野菜は調味しなくてもいいので、水分が抜けず、シャキシャキ食感に。


●豚こまと野菜の塩炒め




野菜の甘味やうま味が引き立ちます!

甘い野菜と香味野菜を合わせるほか、キャベツとアスパラなど、甘い野菜同士を合わせるのもおすすめです。



【材料(4人分)】

・豚こま切れ肉 300g

・A[ニンニク(すりおろす)、塩各小さじ1/2 コショウ少し]

・キャベツ 1/4個(250g)

・ニンジン 1/2本

・ニラ 1束

・ゴマ油 大さじ1

・ショウガ(千切り) 小1かけ

【つくり方】



(1) 豚肉は食べやすい大きさに切り、Aをもみ込む。キャベツは3cm四方に切り、ニンジンは薄い半月切りにする。ニラは食べやすい長さに切る。



(2) フライパンにゴマ油大さじ1/2を強めの中火で熱する。(1)の野菜を入れてしんなりとするまで1〜2分炒め、器に盛る。



(3) (2)のフライパンを再度強めの中火で熱し、残りのゴマ油、ショウガを入れて炒める。香りが立ってきたら(1)の豚肉をほぐしながら加え、3分ほど炒めて(2)の野菜にのせる。



[1人分231kcal]




毎日続く家事を回すには、「ちょっとだけ力を抜く日」も必要。お疲れのときはぜひ野菜炒めで乗りきってくださいね。ご紹介した基本の野菜炒めのレシピを押さえれば、アレンジも無限。肉の種類を変える、合わせる野菜を変える、調味料を変える…。そんなアレンジアイデアで、冷蔵庫にあるものを消費することもできます。

今回レシピを教えてくれた料理研究家の上田さんも、毎日のご飯づくりに疲れたり、悩んだりしているなら、考えをリセットしてほしいと話してくれました。双子の息子の母として20年以上食卓をきり盛りしてきた経験から、「日々のごはんのレシピは10個で充分」と笑います。

「献立に追われて苦しんでつくる料理よりも、自信をもって出す料理のほうが家族はうれしいはずです」

<撮影/山川修一 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【上田淳子さん】


料理研究家。海外での修業やシェフ、パティシエを経て独立。双子の息子の母で、20年以上食卓をきり盛りした経験から生み出されるレシピにファンも多い。著書に『子どもはレシピ10個で育つ
』(光文社刊)など