バイエルン・ミュンヘンでは数日前に、ハンジ・フリック監督体制のまま、ひとまず後半戦へと突入していくことが明らかとなったが、しかしながらそれと同時に来シーズン以降については引きつづき不透明のままにもなっており、そのため首脳陣はそのほかのオプションに対しても目を向けていくことになる。

 そこで候補として挙がっている人物の一人が、オランダ1部アヤックス・アムステルダムにて指揮をとるエリック・テン・ハフ監督だ。実際に今秋にバイエルンからの関心がメディアによって伝えられた際に、アヤックスのマルク・オーフェルマルス氏は「もしもそのようなビッグクラブからの話があれば、それは考えることにはなるよ」と、条件次第では話し合いの余地があることを示唆していた。

 しかしながら母国オランダのテレグラフに対して、同氏は一転し「確実に移籍させるようなことはしないだろう。確かに欧州のビッグクラブの希望リストの中に、彼の名前が含まれているであろうことは理解しているがね」との考えを語っており、つまりはテン・ハフ監督は来シーズン以降もアヤックスにて指揮をとりつづけていくということになる。

 なお以前にテン・ハフ監督は、2013年に当時オランダ2部ゴー・アヘッド・イーグルスから、ドイツ4部相当のバイエルンIIの監督に就任したことについて、「決して当たり前といえることではないよね」と回顧。それでも決断した理由について「グアルディオラ監督がいたし、何よりもマティアス・ザマー氏。彼がクラブに注ぐ戦術的な仕事のアプリーチとメンタリティだ」と説明していた。

 そしてCLチェルシー戦を前に行われたプレスカンファレンスにて、テン・ハフ氏はさらに「バイエルンはファンタスティックなクラブであり、非常に良い時間を過ごした。今も私の心の一部となっている。だが今はアヤックスにいるし、100%集中して臨んでいるよ」とコメント。ただ最終的にCLにおいてはグループリーグ敗退となり、ヨーロッパリーグへと回ることにはなったのだが、国内においてはここまでリーグ戦17試合を終えて首位。そのアヤックスとの契約は、2022年までとなっている。