わずか0.25平方メートル 静岡に「世界一小さな公園」があった
三島市と沼津市の間に位置する静岡・長泉町。ここには一風変わったスポットがある。その名も「世界一小さな公園」だ。それがこちら。
世界一小さな公園(提供:長泉町 工事管理課)
わずかなレンガに囲まれた小さなスペース。そこにあるベンチらしきものや草――これは公園と呼べるのか。
ギネスに申請しない理由
あまりにも小さすぎて公園とは何か考えてしまうレベルだ。JR下土狩駅から歩いて12分ほどの場所にある。道路から見ると、どれほど小さいのか。
道路から見た公園 (C)Google
わずか0.25平方メートル。何気なく道路を走っていても中々、気づかないはずだ。レンガで囲われた部分の隣には「世界一小さな公園」と彫られた石もあり、ちゃんと整備されている。
ちなみにこの狭さ、「Smallest park」としてギネスに認定(2019年8月5日現在)されている米オレゴン州ポートランドの「ミル・エンズ公園」の0.29平方メートルをも超える。
ミル・エンズ公園(Dukさん撮影、Wikimedia Commonsより)
ということは、申請されていればすぐにでも正真正銘の世界一小さな公園になるはずだが、なぜだか登録されていない。
そこでJタウンネット編集部は2019年8月1日、長泉町工事管理課の担当者に話を聞いた。
1988年、道路建設の際に出た余剰スペースを利用する形で作られた「世界一小さな公園」だが、厳密には公園ではないという。
「公園と言っているが、道路施設の扱い」
そのため、公園として扱われない。ギネスの申請についても、公園ではないため行っていないのだ。
建設する際の担当者がミル・エンズ公園を参考に作ったといい、世界一はどこか意識していたようだ。しかし、
「大それたことではなく、当時の遊び心ですから・・・」
と担当者。記録に拘らず、大きな心で見守って欲しいのだろう。
公園での遊び方も限定され、球技もできないほど小さい。ただ、大きなユーモアがそこにある。
8月13日10時追記
初出時の見出しに一部誤りがあったため、修正しました。