これまで様々なご当地カレーを食べてきたJタウンネット編集部。今回もまた変わり種のカレーを取り上げたい。

紹介するのは、福岡県だけでしか生産されないいちご「あまおう」のピューレを使った「博多いちごカレー」だ。Jタウンネットでは数か月前、いちご生産量日本一を誇る栃木県の「いちごのカレー」を食べたばかり。今回はどんな味がするのだろうか――。


博多いちごカレー

いちごが誘ってくる

前回食べた栃木の「いちごのカレー」は、とにかく甘かった。カレーの概念が崩壊しそうなくらい、甘すぎた。そのせいもあってか、カレーといちごは合わないとの認識でいた(詳細な食レポはこちらで)。

今回もいちごのピューレを使ったカレーということで、正直なところあまり期待はしていなかった。


パッケージ

パッケージだけを見ると、いちごを使った甘いお菓子にも思えるがカレーだ。現実から逃れたい気持ちとは別にカレーなのだ。


完成

前回は熱が入り始めたであろうタイミングから味噌の匂いが漂ってきたが、今回は特に変わった香りはしなかった。いちごの粒が見えるものかと思いきや、それもない。

ちょっと不安が取り除かれたので早速食べてみようと思ったが、たまたま通りかかった夏の扉を開けそうなフレッシュな女性新入社員が試食を熱望。たまには筆者ではない人から食べるのも良いと考え食べてもらった。

「いちごカレーですよね? いちごっぽさがないです」

なんでも普通のカレーとほとんど変わらないとのこと。

ついでに、栃木の「いちごのカレー」も食べている姉妹サイトJ-CASTトレンドのF記者にも再度試食を頼んだ。

元々辛いカレーが好きではないそうで、

「甘いカレーが好きな人には抵抗がない。辛さを求めると物足りないかも...」

とコメントした。


見た目も香りも一般的なカレーと変わらない

筆者も1口食べてみると、驚くほどいちごの風味がしない。カレー自体も中辛より少し甘く感じる程度で特筆すべき甘さはない。

いちごが存在感を出すのは飲み込んだ後に喉をかすかに風味がかすめていく。

妖艶な美女が流し目でこちらを見ているような、一瞬だけ心をとらわれる瞬間を彷彿させる。

いちごとカレーを無理に合体させず、最後の余韻にいちごを添える。なんともナイスなアイデアだ。

F記者の言うとおり、辛さを求めると足りない気もするが、美味しさで考えれば及第点。いちごピューレの甘みと酸味の姓もあってか、カレーのルーの味の密度が高いような気もする。

ここにきていちごとカレーの組み合わせに光を見た。そんな満足感を与えてくれた。


左が栃木「いちごのカレー」、右が「博多いちごカレー

栃木・いちごのカレーと比べると、美味しさの軍配は博多いちごカレーに上がる。博多の方はいちごの主張が少ないのに比べて、栃木は存在感がありすぎた気もする。

いちごを感じさせない博多の方がおいしく食べられたことは確か。ただ、より強い「いちご感」を楽しみたいなら、栃木がおすすめだ。