香川県の高松市立中央公園で開催された「アスパラ大騒ぎ」というイベントが、いまSNSで話題となっている。


今年の会場は、高松市立中央公園だった(画像提供:アスパラ大騒ぎ実行委員会、以下同)

ただ、イベントの開催は2019年4月21日。1か月も前のイベントなのに、なぜ? と疑問を持たれたかと思うが、実は、5月14日、TBS系列で放送された「マツコの知らない世界」で取り上げられたからだ。

ツイッターには、こんな声が溢れている。

「アスパラ大騒ぎってネーミングがいいな」
「アスパラ祭りとかじゃなくてアスパラ大騒ぎなの、いいね」
「アスパラ大騒ぎ楽しそう」

「アスパラ大騒ぎ」というネーミングがよほど強烈だったようだ。心を鷲掴みにされ、気になって仕方がない人が続出している。はたしてどんなイベントなのだろう?  Jタウンネット編集部は、香川県に電話して、詳しい話を聞いてみた。

「アスパラ大騒ぎ」の名づけ親は...


新鮮なものは生で食べても美味しい「さぬきのめざめ」

電話で答えてくれたのは、アスパラ大騒ぎ実行委員会代表の国見香須子さんだ。

――「アスパラ大騒ぎ」はいつ頃、どんな狙いで誕生したのですか?

「2013年4月に第1回が開催されました。フレンチのシェフから、香川のアスパラのポテンシャルについて、東京で認知されているという話を聞きました。またイタリアンのシェフから、収穫祭文化の話を聞いたこともきっかけとなりました」

香川県で開発されたアスパラガスは「さぬきのめざめ」という。

なかなか素敵なネーミングではないか。この品種は、生長しても穂先が開きにくいというのが特徴で、穂先が締まって、根元までやわらかい。シャキシャキとした歯ごたえと、口全体に広がる爽やかな甘みが魅力だ。新鮮なものは、生で食べても美味しいほどだという。

東京で活躍するシェフたちが高く評価する香川産アスパラ「さぬきのめざめ」を、香川県民にも味わってもらいたい。アスパラガスの収穫祭を祝い、こだわりのアスパラ料理を発信したい。それが、国見さんの目的だったようだ。

さて話題騒然の「アスパラ大騒ぎ」というネーミングだが、国見さんに聞くと、「地元鉄道会社ことでんの社長がつけました」という返事だった。なんと高松琴平電鉄(琴電)の社長が発案者だったとは......。

「誠意あるアスパラ料理を出すこと」


香川産アスパラの「ふるまい」イベントも行われた

イベント「アスパラ大騒ぎ」のこだわっている点は何?と聞いてみると、国見さんからは「儲け主義じゃない、誠意あるアスパラ料理を出すこと」という返答が返ってきた。

2019年4月、出店したアスパラガス直売店は7店。アスパラ料理を提供したのは、なんと19店だった。さらにアスパラのパン・スイーツを提供したのも5店。それぞれ個性的なアスパラ料理が、リーズナブルな価格で提供された。


アスパラ水餃子!(SHIGI china kitchen)など個性的なアスパラ料理が登場!

「人気があったアスパラ料理は?」と聞くと、「アスパラ水餃子、アスパラおむすび、アスパラジェラートなどが、数が出ているようでした」と、国見さん。

食べ物以外にも、本やグッズ、アクセサリー、手工芸品など、計8店も出店した。

「県民の県民のための県民による祭りにしたい!」


超絶美味しいらしい「アスパラ1本入りソーセージ」

――「アスパラ大騒ぎ」の参加者、協力者はどんな方々ですか?

「参加者はほぼ高松市民だと思います。協力者がスタッフだとしたら全員友人です」

――香川県、高松市など、地元の行政、農協などとの関係はどのようにされていますか?

 

「香川と高松は後援をもらってます。JAは協賛をいただいてます」

――今後の「アスパラ大騒ぎ」に関して、国見様の抱負をお聞かせいただけますか?

「県民の県民のための県民による祭りにしたいです!」

「来年はアスパラ大騒ぎに行きたいです!」


食べて、飲んで、笑って、踊って、いつのまにか、みんな大騒ぎ!

また会場内のステージでは、アスパラバンド、ヘタッピー楽団などのライブ、クイズ、アスパラ料理の「ふるまい」イベントも行われた。アスパラ缶バッジづくりなど、子供向けの工作ワークショップも好評だったという。

「パフォーマンス、ワークショップの中で、人気は?」と、国見さんに聞いてみた。

「地元プロミュージシャンが結成する『アスパラバンド』は、毎年、インザムードの替え歌でアスパラソングを歌ってくれます。お客さんも踊ります」

ワークショップの中では、アスパラ推しの漢方薬局がやった寿命診断が人気だったという。まさに「大騒ぎ」のネーミングどおりの一日となったようだ。

ツイッターには、「来年はアスパラ大騒ぎに行きたいです!」、「東京でもアスパラ大騒ぎやって欲しい」など、さまざまな声が寄せられており、ネット上も大騒ぎとなっていた。