CBS MarketWatchによると、28日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月物は、米国の各地で気候が温暖だったことに加え、23日に発表された週間石油在庫で、原油や石油製品の在庫が増加したことが蒸し返されたことから、石油の需給逼迫（ひっぱく）懸念が後退して売られ、一時1バレル＝56.70ドルと57ドル台を割り込んだ後、23日比1.35ドル安の1バレル＝57.36ドルと続落して引けた。NYMEXでは、感謝祭の祝日のため、24日と25日の通常取引が休場だった。

　　また、OPEC（石油輸出国機構）の主要加盟国であるサウジアラビアのナイミ石油相が先週末、石油在庫について「バランスがとれている」と発言したことから、来月12日に予定されているOPECの総会で、原油の生産枠が維持されるとの見方が広がったことも売り材料となった。

　　ガソリン12月物は、同3.94セント（2.7％）安の1ガロン＝1.4182ドルと続落、暖房油も同5.36セント（3.2％）安の1ガロン＝1.6356ドルと続落して引けた。また天然ガスは、3カ月ぶりに一時11ドル台を下回った後、同44セント安の100万Btu＝11.18ドルで引けた。【了】