7日、甲子園球場で行われたプロ野球公式戦、阪神対広島の一戦は、6-0で阪神が勝利。セ・リーグ首位攻防3連戦は、2度の逆転勝利で勢いに乗った阪神が、最後は能見篤史ら投手陣の完封リレーで制した。

すると、TBS「S1」では、「ノムさんしか気付かない解説」として野球解説者・野村克也氏の「ボヤき解説」を放送。まずはコンディション不良でスタメンを外れた菊池涼介について、「広島にとって本当に痛い」とぼそっと呟いた野村氏。その菊池に代わって2番に入った堂林翔太や新井貴浩らが三振に倒れると「さすが能見だ。今やプロ野球の模範だわね。そんなスピードがあるわけじゃない。130キロ台だよ、真っ直ぐ。ピッチャーってスピードじゃないよ、コントロールだよっていう。This is ピッチング」と絶賛した。

一方、4回表、2度目の打席で三振に倒れた新井のスイングを見た野村氏は、「あんな力いっぱい打って、どこまで飛ばすんだ。能見って新井じゃ打てないんじゃない」とチクリ。事実、7球目を空振りし三振に終わると「頭を使わない打者と、頭を使ったピッチャーと。打てないでしょ」と厳しく言い放った。

また、5回表、2点を追いかける広島が反撃のチャンスを作ると、打席には丸佳浩。キャッチャー・梅野隆太郎のリードに目を光らせた野村氏は、まず「梅野って俺のところにちゃんと挨拶にきた。全く繋がりないんだよ。プロ野球に60年いるけど、配球のことで色々訊いてきたのはコイツだけ」と明かす。それでも梅野が、2ボール2ストライクからインコースに構えると、ファーストゴロに打ち取ったものの、「結果オーライ。狙われてるじゃん。たまたま低目のボールでよかったけど、ストライクきてたら危ない。これに満足しているようじゃダメだ。梅野としては俺は反省してほしい。俺は間違い、この配球は」と続けざまに語った。

その他にも、6回表2アウト1、2塁でここまで無失点の能見に交代が告げられると、「何を基準に考えてるわけ?球数?バッターとの相性?この交代は分からない」と疑問を投げかける場面もあった野村氏だが、阪神優勝のキーマンについては「優勝チームに名捕手あり。(野村氏がヤクルト時代に)いい思いをさせてもらったのは古田(敦也)のお陰。ぜひ梅野はきちっとした野球で育ててほしい」と期待を寄せた。