ユヴェントスGKジャンルイジ・ブッフォンが4日、ライバルの悲劇を侮辱した者に激怒した。

3日のチャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグでモナコを無失点に抑え、大会出場100試合を2-0の快勝で飾ったブッフォン。ユヴェントスは今大会で6試合連続、通算621分間クリーンシートと鉄壁の守備を誇っており、そのディフェンス陣をけん引するのが主将ブッフォンだ。

だが4日、ブッフォンはフェイスブックに怒りに満ちたメッセージを投稿した。ユーヴェのライバル、トリノを見舞ったスペルガの悲劇の犠牲者を侮辱する行為への怒りだ。

「グランデ・トリノ(偉大なるトリノ)」と言われた当時のチームの大半が犠牲となり、計31名の犠牲者を出した航空機墜落事故から68年。トリノが4日に行った追悼セレモニーを前に、付近の壁に犠牲者を侮辱する落書きが見つかったのだ。ブッフォンはそれに対して怒りをあらわにしている。



ブッフォンは「グランデ・トリノ」の犠牲者たちを追悼したうえで、「彼らをリスペクトし、安らかにしてあげるべきだ」と主張。遺族をさらに苦しめる行為は「人間的ではない」と批判した。

さらに、ブッフォンは落書きを「死以上の死」と糾弾。ユヴェントスもヘイゼルの悲劇でサポーターを失った歴史を持つだけに、ブッフォンは「ヘイゼルの天使たちを侮辱されると怒りや嫌悪を感じる。同じ罪を犯して自分たちをけがしてはならない」と訴えている。

ブッフォンはユーヴェのサポーターに対し、「君らのことを僕が本当に誇れるようにしてほしい」と呼びかけ。ユヴェントスの「スタイル」を大事にするなら、非道な行為はできないはずだと強調した。