結婚披露宴の「オードブル席」って知ってる?
[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2017年4月18日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、石川独特の結婚披露宴の習慣について紹介していました。
それは、普通のテーブル席に加えて、「オードブル席」があることです。「オードブル席」とは一体どんな席なのでしょうか?
石川県民の「仲間意識」が生んだ習慣
画像はイメージ
「オードブル席」とは、名前のとおり、結婚式の二次会のような大皿料理が並んだテーブル席です。ゲストがシェアしながら料理を取り分けます。もちろん普通のコース料理が振舞われるテーブル席もあるのですが、下手の方にオードブル席が設けられる事が多く、同じ披露宴会場の中に2種類の席が混在することもあるのです。
オードブル席には、職場の同期や地元の青年団、スポーツチームの仲間などを呼び、披露宴まではいかないまでも、二次会以上のような感覚です。招待状までは出さなくとも口頭で「よかったら来てね」という感覚で招待者を誘います。ですので、ご祝儀もなく引き出物もなし。席も決まっていません。
石川県でもとくに加賀や小松に多い習慣です。この地域の農村部は昔から青年団活動が盛んで、とくに幕末などは、若い衆で海防警備に当たり結束力が強い地域なのです。
昔は結婚式は家で3日間かけて行い、そのうちの1日は青年団が呼ばれる日でありました。しかし、今は結婚式場で式を挙げるカップルが多く、今のようなオードブルスタイルが取り入れられるようになりました。
また、この地域は披露宴には参加しなくとも、式だけ見学する人も多いのだそうです。結婚式にコース料理が出ないなんて、と思いそうですが、人の絆を感じる素敵な理由があるのです。(ライター:りえ160)