「おかあさんといっしょ」涙の卒業、だいすけお兄さんのラストメッセージ

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3月30日、『おかあさんといっしょ』で“うたのおにいさん”を9年間務めた横山だいすけが卒業した。ちょうど昨年の今頃に卒業した“うたのおねえさん”三谷たくみのセレモニーと同じく、特別仕立てではないシンプルな卒業セレモニーだった。


「だいすけお兄さんからみんなにお話があります。
だいすけお兄さんは今週の土曜日で『おかあさんといっしょ』を卒業することになりました。
9年間、うたのお兄さんとして、全国のお友だちといっしょに遊んで、たくさん歌を歌って、そして仲良くなって、楽しい時間を過ごすことができました。
みんな、本当にありがとう!」

ちょっと目を潤ませながらも明るく挨拶した後は、4月からうたのおにいさんを務める花田ゆういちろう(ちょっと中日ドラゴンズの浅尾似)を呼び込み、メンバー5人で「にじのむこうに」を歌唱。この歌は7代目うたのおにいさんの坂田おさむ(修)が作詞作曲、8代目うたのおにいさんの速水けんたろうの時代から歌い継がれてきたもの。仲間と一緒に「にじのむこう」を目指す出発の歌だ。ゆういちろうお兄さんがオーディションで歌ったのも、この曲だった。

挨拶のときはこらえていたものの、ここで涙腺崩壊しただいすけお兄さんファンのママたちも多かった模様。それだけ、多くの人にとって思い入れの強い曲だった。歌っているだいすけお兄さんの目もやっぱり潤んでいたような……。

番組収録後に行われた「卒業セレモニー」


番組はここで終わったが、実はこの後に続きがあった。
すでに全国の書店で完全に売り切れ状態、版元の講談社にも在庫がないという雑誌『NHKのおかあさんといっしょ』4月号「9年間ありがとう!だいすけお兄さん」に最後の番組収録後に行われた「卒業セレモニー」のレポートが掲載されている。

本番終了後、スタジオの照明が変わり、セットの背後に大きく映し出された「だいすけさん ありがとう」の文字。その瞬間、こらえきれずに涙をこぼすだいすけお兄さん。

共演者からのメッセージでは、パント!のおねえさん・上原りさ、うたのおねえさん・小野あつこが号泣。先輩としてだいすけお兄さんを見守ってきた、たいそうのおにいさん・小林よしひさも言葉に詰まって男泣き。みんなの涙に花田ゆういちろうも、もらい泣きしていたという。歴代の歌のお兄さん、速水けんたろう、坂田おさむ、林アキラ(5代目)もだいすけお兄さんを見送るためにスタジオにやってきていた。

本の最後には、だいすけお兄さんからのラストメッセージ。メッセージは大人向けと、直筆の子ども向けの2種類。
大人向けのメッセージは、多くの人たちに感謝を捧げつつ、これからも歌い続けていくという決意表明が語られている。
「僕にとって“歌のお兄さん”というのは、ひとつの職業ではなく、もはや生きがいや生きていく道なんです」

一方、子ども向けのメッセージは、こんな言葉で結ばれている。
「だいすけおにいさんはたびにでます。
だから、ちょっとあえなくなるけど、
 みんなのことは、わすれないよ。
 またどこかであえるかもしれないね。
 だいじなだいじなともだち。
 いつまでもきみのともだち。
 だいすけおにいさんより」

なお、4月26日には卒業記念ムック『おかあさんといっしょ だいすけお兄さん ありがとう、また会う日まで。』(講談社)が発売される。こちらも品切れ必至。要予約だ。

(大山くまお)