ミラン買収の最終段階に向け、一歩前進と言えるのだろうか。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などイタリアメディアによると、買収予定の中国コンソーシアムから2000万ユーロ(約24億円)の入金があったという。

ミランは夏にコンソーシアムへの身売りで合意。買収のために設立された「Sino Europe Sports(SES)」から計1億ユーロ(約120億円)の手付金を受け取り、2016年末にクラブ株式を売却する予定だった。

だが、SESは昨年12月、残額の支払いが間に合わないとして延期を要請。さらに1億ユーロの手付を支払い、3月3日まで株式売却取引の完了(クロージング)を延期した。

ところが、その3月3日にもクロージングを実現させることができず。イタリアのメディアは、投資家の撤退などでSESが資金を調達できていないと報じている。

SESは再び1億ユーロの手付を支払うことで、クロージングを4月まで延期するように要請。ミラン側もこれを受け入れる予定だが、すべては手付の入金次第となっている。

その手付が今週になっても入金されないことが騒がれたが、報道によると、22日になって手付の一部2000万ユーロが入金されたとのこと。残る8000万ユーロ(約96億円)は23日か24日に入金予定という。


今週中に手付が入金されれば、ミランは4月のクロージングに向けて改めてSESと契約を結び直す予定。当初は7日と見込まれていたクロージングの日程だが、株主総会招集の都合もあり、7日以降になるとみられている。

ただ、予断は許さない。これまでの経緯からも、手付の残額が確実に入金されるかどうか、疑問符がつくからだ。イタリアメディアは、手付が完全に支払われない場合、買収取引自体が破談になると予想している。