「マンションで、一部住民が『自治会』をいつの間にか結成。脱退を申し入れたところ...」(大阪府・60代男性)
ここしばらく、ネット上で話題を呼んでいるのが、「PTA」への参加強制の是非だ。匿名ブログでの投稿をきっかけに、「#PTAやめたの私だ」なるハッシュタグがツイッターで誕生するなど、波紋が広まっている。
その「自治会」版ともいうべき話が、Jタウンネット編集部に届いた。大阪府のTさん(60代男性・パートタイマー)が体験した、マンション自治会をめぐる軋轢とは――。
オーナーも不動産業者も知らぬうちに
10年ほど前のこと。
当時はマンション住まい。そのマンションに、オーナーさんや不動産仲介業者のあずかり知らぬところで「自治会」なるものが結成された。
画像はイメージです(hearingpocketさん撮影、Flickrより)
毎月会費徴収あり。当番がドアポストに集金袋を投入、後日回収するシステムで、毎月500円。ただし、月1回の清掃作業に参加すれば、会費は免除されるしきたりだ。
入居当初、事情が分からぬまま、多忙であることを理由に政争には参加せず、会費を支払っていた。しかし1年後、自治体を脱退の上、会費の支払いを拒否する旨申し入れをするも、「脱退は認めない」との通告が。
そのため、仲介不動産業者に訴えたところ、脱退の件は了解いただいた。
「自治会」のリーダーが退去する問題に
そもそも、会則などもなく、一部の住人の自発的意思で始まった自治会。
清掃を通じて、良好な環境整備と、住民相互の円滑な人間関係を保持する――その意図は理解できるが、会費の性格が清掃不参加へのペナルティーの意味合いが強く、その強制力の根拠にも問題があった。
脱退問題をきっかけに一時不穏な空気が漂ったマンションは、不動産仲介業者の仲裁もあって、やがて平穏な雰囲気に戻ったものの、この件の主導的役割を果たしていた住人と、その同調者2名は、入居契約を解約して退去することに。誠にもって後味悪き事態となった。
本人たちは、良いことをしていた、という自負があったようだが、それなら他人を巻き込まず、自分たちだけで執り行えば何も問題はなかったのだろう。
「自治会」と銘打っての会費徴収は、行き過ぎた行為と判断されたのである。
あなたの「ご近所トラブル」投稿、募集します
Jタウンネットでは、あなたや周囲の人が遭遇した「ご近所トラブル」体験談を募集しています。 寄稿フォームないしはメール(toko@j-town.net)で、具体的なエピソード(500文字〜)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※なお本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)