iPhone 7の防塵・防水機能「IP67」の意味は? どのくらいの防水性能なの?

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iPhone 7の新機能はいくつもあるが、筆者が特に気になるのは、防塵・防水機能だ。
ところが、IP67等級と言われてもピンとこない。

これは、どのような防塵・防水レベルを指すのだろうか? 
「防水だから」と安心しきって使っていて、故障してしまっては泣くに泣けないので、調べてみた。

●「IP67」の規格の意味を知ろう
防塵・防水の規格は、IEC(国際電気標準会議)やJIS(日本工業規格)で等級が定められている。IPとは「Ingress Protection」(侵入に対する保護)の略だ。

IPに続く最初の数字が防塵等級で、0〜6の数字で表され、数字が大きくなるほど高性能となる。その次の数字が防水等級で、0〜8の数字で表される。「0」(または「X」と表記)の場合は保護なし(テストなし)だ。

●iPhone 7は具体的にはどのくらいの防塵・防水レベル?
iPhone 7の「IP67」の意味は、防塵等級は「6」、防水等級は「7」と言うことになる。

防塵等級は最も大きい「6」で、粉塵が内部に侵入しない構造だ。一方の防水等級は「7」で、水深15cm〜1mに30分間沈めても水分が進入しないレベルとなる。
うっかり浴槽に落としてしまってもすぐに取り出せば大丈夫なレベルのようだ。濡れた手で触るくらいなら、なんの問題もないだろう。

●iPhone以外のスマホの防塵・防水性能はどのくらい?
防塵・防水機能のあるiPhone以外のスマホは、どの程度の等級なのかもチェックしてみた。

防水機能のみで防塵機能が備わっていない機種もあり、また、「IPX5/IPX7」のように防水等級が2つ記されているものもある。
「5」は、直径6.3mmのノズルから水を放出し、延べ3分間当てたテストで浸水しないレベルだ。防塵等級は「6」のものが多いようだ。
既存スマホとiPhone 7は、同等の防塵・防水性能のようだ。

●防塵・防水だからと言ってなんでもアリなわけではない
ここで気を付けたいのは、防塵・防水の機能を過信しないということだ。
等級はあくまでも性能テストの結果のもの。テストは常温の水で安定した環境で行われていると考えられる。

水没してもすぐに取り出せば大丈夫だし、雨に降られても拭いて乾かせば問題ないだろう。しかし、海水や温泉、プールなどに浸けたままにしておいていい、ということではない。

シャワーの水がかかってもOKだが、台風やゲリラ豪雨にさらされると浸水するかもしれない。あくまでも生活防水だととらえよう。

とはいえ、逆のことを言うようだが、必要以上に水を恐れることはない。
iPhone 7に防塵・防水機能が搭載されたのはとてもありがたく、これまでになかった安心感があることは間違いない。