2018年ロシアW杯出場を目指し、アジア最終予選を戦う日本代表。来月予定されるキリンカップでは、9月以降の戦いを見据え、チームの完成度を上げたいところだ。

するとテレビ朝日「Get Sports」(29日放送分)では「ハリルJAPAN検証」と題し、ヴァヒド・ハリルホジッチ氏が日本代表監督に就任してからの1年余りを振り返った。

番組内でサッカー解説者・中西哲生氏のインタビューに答えたのは、ハリルJAPAN始動後、これまで15試合(10勝1敗4分)で14試合に出場している宇佐美貴史だ。

「よく使って貰えているなと思いますし、期待をかけて貰っているのは直接言われている」という宇佐美は、ハリルホジッチ監督について「僕だけに限らず、ありとあらゆる選手と直接対話をするタイプの監督。2人で話したりすることが好き」などと評した。

本題に入り、中西氏から「代表で(ハリルホジッチ監督から)求められていることは?」と訊かれた宇佐美は「背後です」と即答。「まず背後狙っている姿勢を見てます。背後へのスプリント(全力疾走)っていうのは本当に言いますね」と語った。

また、代表全体については「遅攻は十分できるから速攻を身につけなさいっていうことを言ってる。手数をかけずにシュートまで持っていくプレーをしないさいって」と説明を続けた宇佐美は、「マジ200回観させられた」と苦笑いを浮かべながらも、ハリルホジッチ監督が理想とするプレーを明かした。

それは昨年3月のウズベキスタン戦で見せたカウンターだ。ゴールこそならなかったが、ほぼワンタッチでパスを繋ぎ、パスを出した選手は全力でスプリント。この時は、香川が自軍でボールを奪うと、これを受けた宇佐美は前線の岡崎へパス。岡崎は香川に戻し、本田を経由、左サイドを駆け上がった宇佐美にパスを出すると、すぐさま宇佐美は岡崎にクロスを挙げている。

「(ハリルホジッチ監督は)ボールをワンタッチでとにかく落としなさいみたいな感じ。奪って速く。本当に口を酸っぱくし言ってくるので、あそこでスプリントしなかったら殺されてます」。こうおどけた宇佐美だが、「攻めるために守る。世界の強豪国と戦って攻められて、出てきてくれたところを突いて勝とうみたいなスタイル」と表現。世界のトップ国との対戦を見据えた戦術でもあるとした。