新婚男性が妄想するとされている(?)新妻の“裸エプロン”。なぜ裸エプロンは男のロマンなのでしょうか。

 野暮を承知で分析してみれば、エプロン=良妻賢母の記号と「裸」というわかりやすいエロの記号が合体しているためですね。家事を完璧にやってくれて、なおかつセクシーで可愛い。そんな存在が家にいてくれたら、仕事もガンガンやる気になるのは間違いありません。が、そう思うのは、男=夫の特権なのでしょうか? そして、裸エプロンは男の勝手な妄想で、妻にとっては迷惑千万なのでしょうか?

 外でバリバリ働いている女性だって、疲れて家に帰ってきたら、優しい笑顔と美味しいご飯に迎えてもらいたいのは同じです。ついでにちょっとエロかったりしたら、帰宅の期待値が上がるのも同じではないでしょうか。裸エプロンは極端だとしても、そう思っている女性は潜在的にかなりいるはずです。

 今年1月に出版された「『専業主夫』になりたい男たち」(白河桃子/ポプラ新書)によると、現在の日本には、妻の扶養に入ってる男性が11万人。一家の大黒柱である女性が安心して働けるよう家庭を守る主夫たちが紹介されています。

 「病気」「リストラ」「転勤」「妻が望んで」「妻との圧倒的な年収差」など、それぞれの理由でキャリアダウンして専業主夫になった男性たち。最初から望んで専業主夫になった人はいないようですが、彼らの声の中で「妻が笑顔で働けるように支えたい」という一節があり、これだよなあと思ったわけです。一家の大黒柱がいつも笑顔で働けるよう、家庭でのモチベーション・リソースの役割を担う。それが、ときに専業主夫であり専業主婦であると。そのわっかりやすい(ちょっと自分勝手な)エロ記号が、すなわち裸エプロンだったのではないかと。

 前掲書によれば、若い世代の男性の3割は「専業主夫」指向だと言います。ガチの専業主夫じゃなくても、「主夫、それもありか」と思う男性が増えているそうです。女性の側も、年下の低年収夫に対するニーズは結婚相談所などで増えています。

 裸エプロン夫が大黒柱妻を笑顔で迎える日は、そんなに遠い未来ではない?……のかもしれません。乞うご期待!

文/ガンガーラ田津美

【あわせて読みたい】

★大人同士の初デートで「クーポン使用」は、あり? なし?(2016/3/10) http://tfm-plus.gsj.mobi/news/vintD8WVgi.html

★日本人の離婚が3月に急増する理由は、アメリカと同じ?(2016/3/9) http://tfm-plus.gsj.mobi/news/TdS7HoV3Ed.html

★婚活中の初デートで「ファミレス」は、あり? なし?(2016/2/25) http://tfm-plus.gsj.mobi/news/D0lhKR76pH.html