やっぱり最終回でやらかした「偽装の夫婦」納得できない結末でプチ炎上中
元カレでゲイの超治(沢村一樹)から頼まれて偽装結婚をしたものの、本気で超治のことを好きになってしまたヒロ(天海祐希)。でもゲイである超治はヒロの気持ちに応えられない……ということで偽装結婚を解消したふたり。
それから1年が経ち、超治と保くん(工藤阿須加)、ヒロとしおり(内田有紀)という男×男、女×女カップルが誕生&それぞれ同棲中! みんな何だかんだで幸せそうでよかったよかった……しかし!
あれだけヒロの気持ちに応えられないといっていた超治が「お前のことを身も心も愛せたらいいのにって思っちゃうんだ」なんていい出して、ヒロの方もまんざらではない様子。まさか、ここから再びヒロ×超治が復縁というルートがあるのか?
……ということで迎えた『偽装の夫婦』(日本テレビ系・水曜22:00〜)最終回ですが、うーん悪い意味で予想通りでしたね。
結局、それぞれのパートナーとの関係を解消し、ヒロと超治は再び結婚した……というハッピーエンドを迎えたわけだが、色々と納得できないポイントの多い最終回だった。
ヒロに関しては、ゲイの超治に受け入れられる可能性がないと思い、偽装結婚解消を決意。以前から「家族になってください」と告白されていた、レズビアンでシングルマザーのしおりと付き合うことになったという経緯があるので、まあ超治に未練アリアリだというのは理解できる。
しかし超治の方は、ヒロとの偽装結婚中も「オレたち親友だよな」と恋愛感情は(もちろん肉体関係も)ないアピールをし続けていたし、偽装結婚解消後、ずーっと追いかけていたノンケのサワヤカ好青年・保くんをゲイの道に引きずり込み、付き合うことにも成功。そこで、どうして今さら「お前(ヒロ)のことを身も心も愛せたらいいのに」ってことになるの!?
その辺の心境の変化が唐突すぎて、「えっ、超治って結局ゲイじゃなくてバイセクシュアルだったってこと? どーゆーこと?」と、脳内に巨大なはてなマークが浮かんでしまった。
それぞれのパートナーとの別れ方もひどかった。
ヒロは、超治への気持ちが完全に復活しているのを自覚しているにもかかわらず、それをごまかすためなのか同棲しているしおりに「やろうか? 結婚式」なんて唐突に提案。
しかし、その準備を着々と進めている最中にいきなり「やっぱり超治と離れたくない〜」なんて泣き出すし、超治も「ヒロと一緒に生きていくのを諦めるのはやっぱりイヤなんだー!」って……。
そんなことをいわれて、ヒロと結婚できると思い幸せいっぱいのしおりも、ヒロ×しおりカップルを祝福する気マンマンのモードに入っていた保くんもポカーンですよ。
そして、ずーっとヒロに「家族になって欲しい」といい続けていた、しおりの娘・由羽ちゃんは当然大号泣! ぬか喜びさせておいてそりゃないよねぇ。
「沢山の人を幸せにしたいの(超治と)ふたりで力を合わせて」と説得しようとするヒロへ対しての「由羽は幸せじゃなーい!」という叫びは、納得できないポイント多数だった最終回の中でもっとも共感できたセリフです。
もちろん普通のラブストーリーでも、周囲の人間を騒動に巻き込んで、他人を不幸にしちゃったりもして、それでも最終的に主人公ふたりが結ばれたからめでたしめでたし……的な話はよくあること。
別に「みんながハッピーにならない最終回はケシカラン!」なんてことは思わないが、『偽装の夫婦』に関してはそこに「みんなを幸せにしたい」という目標と、ゲイ・レズビアン設定をヘタに入れてしまったせいで、非常にモヤモヤする最終回になってしまった感がある。
ヒロは「やっぱ私、レズビアンじゃないし! たとえゲイだとしても超治(男)の方がいいのよ!」といっているように感じてしまったし、さんざん超治に口説かれゲイの道に足を踏み入れたのに「やっぱヒロ(女)と結婚するから」と捨てられた保くんもかわいそうすぎる!
で、結局、それぞれ同性のパートナーを捨てたヒロと超治は再び結婚。しかし超治はゲイだから肉体関係はムリ。
「それでもふたりでいた方が、周りの人をたくさんたくさん笑顔にできるって私は信じたい!」
「親友とか夫婦とか、そんな呼び方なんてどうでもいいじゃない」
……といわれても全然納得できない! あんたらのせいで色んな人がかわいそうなことになってるでしょ!?
じゃあ脚本家・遊川和彦はLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)を『偽装の夫婦』の中でどう扱おうとしていたのか?
放送開始前のインタビューで「ジェンダーの問題は深く掘り下げるつもりはありません」と語っていたように、本当に深刻に扱うつもりがなく、単にラブストーリーにおける「主人公カップルが結ばれるまでに乗り越えなくてはならない様々な障害」のひとつとして、ゲイ・レズビアンという要素を取り入れた……くらいの感覚だったんじゃないだろうか。
ラストに(おそらく実際の)ゲイ・レズビアンカップルのインタビュー映像を挿入していたことから想像するに、一般常識にとらわれない「新しい夫婦の形」(理想の夫婦?)を提案しようという意図もあったのかな、とは思うものの、だとしたら同性のパートナーを捨てて男女で結婚するという結末は中途半端だったのでは……?
ちなみに、肉体関係がないけど心が通じ合っているから……と結婚生活を続けているヒロと超治だが、超治の方はチョイチョイ男と浮気しているとのこと。
……うーん、超治ってゲイとか関係なく、ただ単にダメな男だったんじゃないかなー。
とまあボク的に、最終回に関してはものすごく納得がいかなかったのだけれど、『偽装の夫婦』がドラマとしてトータルでつまらなかったのかというと、「なんじゃこの最終回はーッ!」とリモコンを投げつけるくらいは夢中にさせられていたということ。
ツッコミどころが多いドラマではあったけれど、まんまと脚本家・遊川和彦の手の内でダンスさせられていたのかもしれないなぁー。
何だかんだと文句をいいながらも楽しく見させてもったので、次回作も期待しています! できれば、『純と愛』級に露骨にヒドイ話か、『家政婦のミタ』のように大号泣できる感動作をお願いしますよ!
(北村ヂン イラストも)
それから1年が経ち、超治と保くん(工藤阿須加)、ヒロとしおり(内田有紀)という男×男、女×女カップルが誕生&それぞれ同棲中! みんな何だかんだで幸せそうでよかったよかった……しかし!
……ということで迎えた『偽装の夫婦』(日本テレビ系・水曜22:00〜)最終回ですが、うーん悪い意味で予想通りでしたね。
超治の心境の変化が唐突すぎる!
結局、それぞれのパートナーとの関係を解消し、ヒロと超治は再び結婚した……というハッピーエンドを迎えたわけだが、色々と納得できないポイントの多い最終回だった。
ヒロに関しては、ゲイの超治に受け入れられる可能性がないと思い、偽装結婚解消を決意。以前から「家族になってください」と告白されていた、レズビアンでシングルマザーのしおりと付き合うことになったという経緯があるので、まあ超治に未練アリアリだというのは理解できる。
しかし超治の方は、ヒロとの偽装結婚中も「オレたち親友だよな」と恋愛感情は(もちろん肉体関係も)ないアピールをし続けていたし、偽装結婚解消後、ずーっと追いかけていたノンケのサワヤカ好青年・保くんをゲイの道に引きずり込み、付き合うことにも成功。そこで、どうして今さら「お前(ヒロ)のことを身も心も愛せたらいいのに」ってことになるの!?
その辺の心境の変化が唐突すぎて、「えっ、超治って結局ゲイじゃなくてバイセクシュアルだったってこと? どーゆーこと?」と、脳内に巨大なはてなマークが浮かんでしまった。
「沢山の人を幸せにしたいの」って、どの口がいってるんだ!?
それぞれのパートナーとの別れ方もひどかった。
ヒロは、超治への気持ちが完全に復活しているのを自覚しているにもかかわらず、それをごまかすためなのか同棲しているしおりに「やろうか? 結婚式」なんて唐突に提案。
しかし、その準備を着々と進めている最中にいきなり「やっぱり超治と離れたくない〜」なんて泣き出すし、超治も「ヒロと一緒に生きていくのを諦めるのはやっぱりイヤなんだー!」って……。
そんなことをいわれて、ヒロと結婚できると思い幸せいっぱいのしおりも、ヒロ×しおりカップルを祝福する気マンマンのモードに入っていた保くんもポカーンですよ。
そして、ずーっとヒロに「家族になって欲しい」といい続けていた、しおりの娘・由羽ちゃんは当然大号泣! ぬか喜びさせておいてそりゃないよねぇ。
「沢山の人を幸せにしたいの(超治と)ふたりで力を合わせて」と説得しようとするヒロへ対しての「由羽は幸せじゃなーい!」という叫びは、納得できないポイント多数だった最終回の中でもっとも共感できたセリフです。
ジェンダーの問題は本当に深く掘り下げませんでしたね
もちろん普通のラブストーリーでも、周囲の人間を騒動に巻き込んで、他人を不幸にしちゃったりもして、それでも最終的に主人公ふたりが結ばれたからめでたしめでたし……的な話はよくあること。
別に「みんながハッピーにならない最終回はケシカラン!」なんてことは思わないが、『偽装の夫婦』に関してはそこに「みんなを幸せにしたい」という目標と、ゲイ・レズビアン設定をヘタに入れてしまったせいで、非常にモヤモヤする最終回になってしまった感がある。
ヒロは「やっぱ私、レズビアンじゃないし! たとえゲイだとしても超治(男)の方がいいのよ!」といっているように感じてしまったし、さんざん超治に口説かれゲイの道に足を踏み入れたのに「やっぱヒロ(女)と結婚するから」と捨てられた保くんもかわいそうすぎる!
で、結局、それぞれ同性のパートナーを捨てたヒロと超治は再び結婚。しかし超治はゲイだから肉体関係はムリ。
「それでもふたりでいた方が、周りの人をたくさんたくさん笑顔にできるって私は信じたい!」
「親友とか夫婦とか、そんな呼び方なんてどうでもいいじゃない」
……といわれても全然納得できない! あんたらのせいで色んな人がかわいそうなことになってるでしょ!?
じゃあ脚本家・遊川和彦はLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)を『偽装の夫婦』の中でどう扱おうとしていたのか?
放送開始前のインタビューで「ジェンダーの問題は深く掘り下げるつもりはありません」と語っていたように、本当に深刻に扱うつもりがなく、単にラブストーリーにおける「主人公カップルが結ばれるまでに乗り越えなくてはならない様々な障害」のひとつとして、ゲイ・レズビアンという要素を取り入れた……くらいの感覚だったんじゃないだろうか。
ラストに(おそらく実際の)ゲイ・レズビアンカップルのインタビュー映像を挿入していたことから想像するに、一般常識にとらわれない「新しい夫婦の形」(理想の夫婦?)を提案しようという意図もあったのかな、とは思うものの、だとしたら同性のパートナーを捨てて男女で結婚するという結末は中途半端だったのでは……?
ちなみに、肉体関係がないけど心が通じ合っているから……と結婚生活を続けているヒロと超治だが、超治の方はチョイチョイ男と浮気しているとのこと。
……うーん、超治ってゲイとか関係なく、ただ単にダメな男だったんじゃないかなー。
何だかんだで次も楽しみにしてます!
とまあボク的に、最終回に関してはものすごく納得がいかなかったのだけれど、『偽装の夫婦』がドラマとしてトータルでつまらなかったのかというと、「なんじゃこの最終回はーッ!」とリモコンを投げつけるくらいは夢中にさせられていたということ。
ツッコミどころが多いドラマではあったけれど、まんまと脚本家・遊川和彦の手の内でダンスさせられていたのかもしれないなぁー。
何だかんだと文句をいいながらも楽しく見させてもったので、次回作も期待しています! できれば、『純と愛』級に露骨にヒドイ話か、『家政婦のミタ』のように大号泣できる感動作をお願いしますよ!
(北村ヂン イラストも)