沖縄尚学vs首里

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伝説の1試合20奪三振をマークした好右腕が、首里を全く寄せ付けず見事ゼロ封

沖縄尚学先発の河野

 中学校軟式野球の公式戦で、7イニング(21アウト中)を投げて20個もの三振を奪ったのが当時美東中学だった河野。その後沖縄尚学へ進学して迎えたこの一年生中央大会で、初戦だった前日の登板を與座に奪われた上に1安打ピッチングを見せられたあとのこの日、マウンドへ上がるも心中喫するものがあっただろう。それを証明するかのように、伸びのあるストレートに首里の各打者は中々前に飛ばせず詰まらされた。

 4回、二死から5番内藤に二塁打を浴びるも後続を絶つと、5回にも二者に連続ヒットを許しながらも三塁を踏ませず5回ゼロ封。2年連続14度目となるベスト4へとチームを導いた。

 沖縄尚学は打線も好調。1回裏、1番中村のライト前ヒットが相手のエラーを誘うと犠打で一死三塁。ここで3番安里が高々とセンターへの犠牲フライを上げて先制した。さらに3回には、一死一・二塁からベンチは送りバントを命ずる。昨日3安打を放っている安里への全幅の信頼度がうかがい知れる作戦に、当の安里もセンター前への2点タイムリーで応えた。そして4回、2つの四死球と3つのヒットで5打者が連続で出塁するなど、9人を送り込み大量5点を奪いゲームを決めた。

 首里は昨日の1回戦で、名護打線を7回ゼロ封と抑えた内藤が、3、4回と捕まったのが痛かった。

(文=當山 雅通)