脚本のさりげない巧さを解析「まれ」44話
朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)5月19日(火)放送 第44話より。
クリスマスが近づき、池畑大悟(小日向文世)がクリスマスケーキのルセット(レシピ)を考案。
希(土屋太鳳)はそれを懸命に覚えようとしますが、ケーキの予約がはじまったとき、他店からそっくりのケーキが出ていることを知った大悟はケーキの受注をやめ、またまた店じまいをしてしまいます。
この回の終わりは、シェフ(大悟)と店員・陶子(柊子)、浅井(鈴木拓)、美南(中村ゆりか)、希の4人しか知らないルセットなので、誰から漏らしたのではないか? という疑惑が描かれました。
4人の顔のアップが順に映され、さながらミステリードラマのよう。
ぶつぶつ声に出して暗記していた希がまっさきに疑われますが、希にいじわるばかりしている陶子は当然あやしいし、陶子に先を超され崖っぷちに立たされた浅井にも動機があります。無関係そうな美南がまさかという展開もないこともなく・・・と疑いだしたら止まりません。
犯人探しは45話に期待する(またこれもあっという間に45話で解決してしまうのでしょうか)として、篠崎絵里子(崎の大は立)の脚本のさりげない巧さについて書いておきたいです。
浅井が自分の不名誉な情報(真面目で勉強家だけどちっともそれが生かされていない)を自分に聴こえる店内で、美南が希に語って聞かせていることをとがめる場面があります。単なる浅井のキャラクター説明の場面を、本人が聴こえるところで語っているコントふうにすることで楽しく見せているのかと思って見ていたら、それが、ルセット情報漏洩事件で、希のブツブツが誰かに聞かれたのではないかという疑いの信憑性を高くすることにひと役買います。
壁に耳あり(壁でもないが)、いつ誰が聞いてるかわからないということを事前に描き、さらに、浅井がルセットノートを真面目に書いていることなどから、情報を他店に漏らす危険性ももっているという疑わしさにつながり、後半の犯人探しに効いてくる。なんてよく練られた構成なのでしょうか!
能登の送別会でたくさんもたされた防犯グッズも、大輔(柳楽優弥)対策に大いに役立つという、何もかもいつでも用意周到なところが、徹の夢のぶり返し以上に「はい こういう展開もう飽きましたね」という感じもしないでありませんが、そのうちこの予定調和な部分にもツッコミが入るんじゃないかと楽しみにしております。(木俣冬)
【今日の、勝手に小姑ツッコミ】
ケーキ予約してくれているお客さんもいるのに予約とりやめ閉店してしまう池畑大悟。お客の笑顔よりも、すごいケーキをつくることしか考えてないのは重々伝わっていますが、だったらお店なんかやらずにケーキアーティストにでもなればいいのに。
(木俣冬)
タイトルバックに驚いた。NHK朝ドラ「まれ」1話をレビュー
お金がなくても生きていける「まれ」連続レビュー2話
朝ドラファンなら大泉洋と能年玲奈との共演作をチェックすべし「まれ」3話
ダメ男たちのドラマなのか「まれ」4話
いつも笑ってる家族が欲しかったら 自分でみんなを笑わせてみよう「まれ」5話
いよいよ土屋太鳳(本名)登場「まれ」6話
公務員の魅力をキラキラ語る土屋太鳳「まれ」7話
田中裕子の魔性について考えてみた「まれ」8話
「あまちゃん」との違いは時間の描き方なのかも「まれ」9話
本当の駄目人間とは「まれ」10話
こわくても夢をかなえたい「まれ」11話
地に足のついた「夢」を「まれ」12話
祭りん時の女の言葉をちゃ鵜呑みにしたら駄目やわ「まれ」13話
大泉洋の詩的な身体「まれ」14話
貧しいならではのお菓子作りを決意。名言炸裂「まれ」15話
いきなり見込みがあるかどうか聞いてくるようなやつには見込みなんかない「まれ」16話
常盤貴子演じる希のお母さんの驚愕の過去「まれ」17話
「聖者の行進」とは何の暗示か「まれ」18話
なあんもせんかったら怒られもせんけど仕事も覚えんわいや 「まれ」19話
大泉洋、門脇麦、田中泯、板尾創路…俳優たちの名言合戦「まれ」20話
やっぱり本当の家族が強いのか「まれ」21話
希家族、引っ越す「まれ」22話
ビジネスチャンスは規則の外にあるんだよ「まれ」23話
文さんクイズとは何だったのか「まれ」24話
タイトルに秘められた謎「まれ」25話
不吉な予感の「まれ」26話
国が悪いんげんよ「まれ」27話
「俺は漆にかぶれるんだ」板尾創路真骨頂「まれ」28話
金八の腐ったみかん、加藤登場に騒然「まれ」29話
漆もミルフィーユもレイヤー化する社会の象徴なのか「まれ」30話
フランスからおばあちゃん登場「まれ」31話
口ではなく手で「まれ」32話
卵は入れる前に常温に戻しておく「まれ」33話
夢と家族の大事さは比べられない、次元が違う「まれ」34話
妻が夫を駄目にする「まれ」35話
戸田恵子の完璧な「あ」「り」「が」「と」「う」「まれ」36話
テレサ・テンの歌が染みた「まれ」37話
希、家族との別れ「まれ」38話
石原さとみに負けてない。土屋太鳳の唇から目が離せない「まれ」39話
愛だけでは困ります「まれ」40話
お菓子バカに弟子入り「まれ」41話
希、ファーストキスを奪われる「まれ」42話
キス→結婚→子供…恐ろしきは田舎の情報伝達「まれ」43話
クリスマスが近づき、池畑大悟(小日向文世)がクリスマスケーキのルセット(レシピ)を考案。
希(土屋太鳳)はそれを懸命に覚えようとしますが、ケーキの予約がはじまったとき、他店からそっくりのケーキが出ていることを知った大悟はケーキの受注をやめ、またまた店じまいをしてしまいます。
この回の終わりは、シェフ(大悟)と店員・陶子(柊子)、浅井(鈴木拓)、美南(中村ゆりか)、希の4人しか知らないルセットなので、誰から漏らしたのではないか? という疑惑が描かれました。
4人の顔のアップが順に映され、さながらミステリードラマのよう。
ぶつぶつ声に出して暗記していた希がまっさきに疑われますが、希にいじわるばかりしている陶子は当然あやしいし、陶子に先を超され崖っぷちに立たされた浅井にも動機があります。無関係そうな美南がまさかという展開もないこともなく・・・と疑いだしたら止まりません。
浅井が自分の不名誉な情報(真面目で勉強家だけどちっともそれが生かされていない)を自分に聴こえる店内で、美南が希に語って聞かせていることをとがめる場面があります。単なる浅井のキャラクター説明の場面を、本人が聴こえるところで語っているコントふうにすることで楽しく見せているのかと思って見ていたら、それが、ルセット情報漏洩事件で、希のブツブツが誰かに聞かれたのではないかという疑いの信憑性を高くすることにひと役買います。
壁に耳あり(壁でもないが)、いつ誰が聞いてるかわからないということを事前に描き、さらに、浅井がルセットノートを真面目に書いていることなどから、情報を他店に漏らす危険性ももっているという疑わしさにつながり、後半の犯人探しに効いてくる。なんてよく練られた構成なのでしょうか!
能登の送別会でたくさんもたされた防犯グッズも、大輔(柳楽優弥)対策に大いに役立つという、何もかもいつでも用意周到なところが、徹の夢のぶり返し以上に「はい こういう展開もう飽きましたね」という感じもしないでありませんが、そのうちこの予定調和な部分にもツッコミが入るんじゃないかと楽しみにしております。(木俣冬)
【今日の、勝手に小姑ツッコミ】
ケーキ予約してくれているお客さんもいるのに予約とりやめ閉店してしまう池畑大悟。お客の笑顔よりも、すごいケーキをつくることしか考えてないのは重々伝わっていますが、だったらお店なんかやらずにケーキアーティストにでもなればいいのに。
(木俣冬)
タイトルバックに驚いた。NHK朝ドラ「まれ」1話をレビュー
お金がなくても生きていける「まれ」連続レビュー2話
朝ドラファンなら大泉洋と能年玲奈との共演作をチェックすべし「まれ」3話
ダメ男たちのドラマなのか「まれ」4話
いつも笑ってる家族が欲しかったら 自分でみんなを笑わせてみよう「まれ」5話
いよいよ土屋太鳳(本名)登場「まれ」6話
公務員の魅力をキラキラ語る土屋太鳳「まれ」7話
田中裕子の魔性について考えてみた「まれ」8話
「あまちゃん」との違いは時間の描き方なのかも「まれ」9話
本当の駄目人間とは「まれ」10話
こわくても夢をかなえたい「まれ」11話
地に足のついた「夢」を「まれ」12話
祭りん時の女の言葉をちゃ鵜呑みにしたら駄目やわ「まれ」13話
大泉洋の詩的な身体「まれ」14話
貧しいならではのお菓子作りを決意。名言炸裂「まれ」15話
いきなり見込みがあるかどうか聞いてくるようなやつには見込みなんかない「まれ」16話
常盤貴子演じる希のお母さんの驚愕の過去「まれ」17話
「聖者の行進」とは何の暗示か「まれ」18話
なあんもせんかったら怒られもせんけど仕事も覚えんわいや 「まれ」19話
大泉洋、門脇麦、田中泯、板尾創路…俳優たちの名言合戦「まれ」20話
やっぱり本当の家族が強いのか「まれ」21話
希家族、引っ越す「まれ」22話
ビジネスチャンスは規則の外にあるんだよ「まれ」23話
文さんクイズとは何だったのか「まれ」24話
タイトルに秘められた謎「まれ」25話
不吉な予感の「まれ」26話
国が悪いんげんよ「まれ」27話
「俺は漆にかぶれるんだ」板尾創路真骨頂「まれ」28話
金八の腐ったみかん、加藤登場に騒然「まれ」29話
漆もミルフィーユもレイヤー化する社会の象徴なのか「まれ」30話
フランスからおばあちゃん登場「まれ」31話
口ではなく手で「まれ」32話
卵は入れる前に常温に戻しておく「まれ」33話
夢と家族の大事さは比べられない、次元が違う「まれ」34話
妻が夫を駄目にする「まれ」35話
戸田恵子の完璧な「あ」「り」「が」「と」「う」「まれ」36話
テレサ・テンの歌が染みた「まれ」37話
希、家族との別れ「まれ」38話
石原さとみに負けてない。土屋太鳳の唇から目が離せない「まれ」39話
愛だけでは困ります「まれ」40話
お菓子バカに弟子入り「まれ」41話
希、ファーストキスを奪われる「まれ」42話
キス→結婚→子供…恐ろしきは田舎の情報伝達「まれ」43話