黒星紅白、笑い慣れない中学生女子…東映アニメの謎企画がガールミーツガールなのは間違いない
東映アニメーションのオリジナルアニメーションプロジェクト「file(N):project PQ」。「ドラゴンボールZ」「プリキュアオールスターズ3Dシアター」の宮原直樹監督作品で、「キノの旅」「サモンナイト」の黒星紅白がキャラクター原案を担当している。
それ以外の情報がほとんど開示されていないこの映画。エキレビ!では、2回にわたって取材をしたが(関連記事1/関連記事2)、わかったのは「ダンスで世界を救う青春映画」ということだけ。
そんな「file(N):project PQ」、Yahoo!きっずとのダンス特集ページができた。映画に登場する女の子たちが「ダンスレッスン」という名目で踊っている。かわいい!
Youtube動画でも配信されている。
あらすじも公開されていた。
***
卒業式前日。
リアルな日常生活にそれぞれの悩みを抱えた女子中学生5人。
ふとしたきっかけで迷い込んだファンタジー世界でのガール・ミーツ・ガール。
そこで知る世界の大ピンチ。
救済の方法は、5人が協力し合って、ダンスで心を一つにすること。
自分を、そして世界を好きになれないまま、本音も語り合えない5人の心とダンスはバラバラ。
間近に迫るタイムリミット。
5人のダンスで世界を救えるか?
そして卒業はできるのか?
***
東映アニメーションの「ガール・ミーツ・ガール」!!
女子と! 女子が! 出会う!
彼女たちは、どういう女の子なんだろう? また取材してきました。
──新プロジェクト、あらすじが公開されましたね。「こういうお話なんだ!」とびっくりしました。
宮原直樹監督(以下、宮原) こういうお話です。
高橋助監督(以下、高橋) こういうお話ですね。
プロデューサー(以下、P) ガール・ミーツ・ガールです……どういうお話だと思ってましたか?
──私の妄想では、ピンクの子と紫の子は、小さい頃に同じバレエ教室に通っていた。初めて会ったときに「なんて綺麗な子……」とドキドキするんですけど、 仲良くなれないまま別れてしまった……。どれくらい合ってますか?
宮原 32%くらい? 合ってますね。
高橋 えっ。
P いやいや全然違いますって!
──公開されている動画では、彼女たちはすごく楽しそうに踊っています。でもあらすじを読むと、それぞれ悩みを持っている?
宮原 リアルに悩んでます。そりゃ普通の中学生の女の子ですからね。悩みますよ〜。
P 宮原さんは私生活でも二人の娘さんを育てているので、娘さんからも悩みをリサーチしてましたよね。
──彼女たちがどんな女の子なのか、教えてください!
──スポーツ少女っぽい感じがします。主人公気質というか、アイドルで言うと大島優子。みんなをポジティブに引っ張っていく子ですか?
宮原 そうですね。わりと周りが見えなくて、自分の世界を走りがちな子。負けず嫌い……負け知らずの女の子です。伊純は眉毛が難しいんですよ〜。
高橋 眉毛に関して宮原監督にこだわりがある。作画の修正も多いですね。
宮原 髪型はツインテールのイメージで黒星さんにお願いしたんですが、ポニーテールで返ってきた。このほうが活発に見えて「なるほど」と。中学生のころ、こういうポニーテールの子と付き合っていて……
P 次行きましょう。
──グループの中では頭脳派なのかな? 昔のまゆゆ(渡辺麻友)っぽさもあります。
宮原 ボケ担当の天然ちゃんです。公開されている動画にもあるように、ピアノを弾きます。
P キャラクターデザインだと利発さがありますよね。初期案だともう少しふわふわパーマの女の子でした。
──クールビューティーのお姉さんっぽい。
P 思考がシンプルで、問題や疑問点があるとイヤで我慢できない。風紀委員長体質かな。
高橋 でも先生からウケがいいタイプの子ではない。ヘンに達観してしまっていて、先生をナメているところがある。ある意味問題児です。
P わりと「感じの悪い」子で、相手に対してズケズケ言うか、無視するかどっちかですね。
──小さくてかわいい天然キャラっぽさを感じます。
宮原 天然っちゃ天然ですね。この子はいちばん漫画っぽい設定になっている。
P あさひは「かわいくなりたい」子。女の子らしくなりたい。だけど、環境のせいで女の子扱いされない。
高橋 女の子らしさやかわいらしさの表現の仕方がうまくなくて、願望だけが膨れ上がっています。
P 他の4人と比べるとしっかりしているけど、それゆえに他の子に「この子たち、かわいいな。女の子って……こうだよね」とうらやましく思っている。
宮原 初期案では、蒼がショートカットで、あさひがロングヘアでした。黒星さんが逆に描いてくれてすごくしっくりきています。
高橋 スタッフ人気はあさひが一番だと思います。
──ミステリアスで不思議ちゃんな雰囲気がありますよね。前田敦子のオーラを感じます。
宮原 黒星さんは現実のアイドルをほとんど知らないのに、実在するアイドルに似た雰 囲気が出てるのだとしたら面白いですね〜。
P 沙紀は「謎」です。ミステリアスな子ですが、なぜミステリアスかは話を見てもらえばわかる。
高橋 この子、笑い慣れてないんですよ。
──5人の女の子たちは、身長も中身も個性豊かですね。……ちなみに、皆さんのタイプの子って?
高橋 僕は……全員です。
宮原 高橋さん、DD(だれでも・だいすき)ですね。
P 私は選べないですね〜、立場的な意味でも。
──この5人を、どうやって映画で描いていくんでしょうか?
宮原 ファンタジーとリアルな世界の相関がこの映画の鍵なんです。彼女たちは普通の女子中学生ですから、逃げ場のないリアルな悩みが一つでもあれば現実世界は極端に狭くなり、息苦しくなる。そんな悩みをそれぞれに抱えた彼女たちがファンタジー世界でガール・ミーツ・ガールし、成長していく……。
P そんな映画にします!
──今回は3Dと2Dの両方を使っていますが、演出に違いはありますか?
宮原 カメラの制約が全然違います。今回は3Dを2Dに寄せる形で作っています。スタッフはみんな「黒星さんの絵の雰囲気に近づけよう」というイメージを共有してますね。
P 中学生の女の子のやわらかい部分を2Dと3Dの両方で表現する。そういう非常に繊細な表現は、 宮原監督の得意分野だと思ってます。
宮原 実は2Dの作画の演出は初めてなんですけどね(笑)。
──ちなみに、ちょろっと出てくるマスコットみたいなキャラ「ポッピン族」とはなんなんですか……?
宮原 今の段階で言えるのは……5人の女の子たちのレゾンテートル(存在理由)になっています。
P あの子たちがいるから、彼女たちのガール・ミーツ・ガールが素晴らしいものになるんですよ。
高橋 あの子たちがいるから、彼女たちもいる。この作品における、プロデューサーと宮原監督の関係みたいな。
──!?
高橋 生半可な関係じゃないんですよね。……僕、ちょっと嫉妬してます。
P ど、どうした?
高橋 この企画はプロデューサーと宮原監督がずっとやってきているもので、僕は後からの参加なんです。だから初期案も今日初めて聞きました。 ちょっとやきもちです。
──び……BLだー!!
P きょ、今日はこの辺で……。
宮原 えーと……僕が好きなキャラクターは、伊純ちゃんのお母さんです!
まだまだ公開できない情報がいっぱいの「file(N):project PQ」。作品はガール・ミーツ・ガール、そして制作陣はボーイ(?)・ミーツ・ボーイ(?)の模様です。
(青柳美帆子)
それ以外の情報がほとんど開示されていないこの映画。エキレビ!では、2回にわたって取材をしたが(関連記事1/関連記事2)、わかったのは「ダンスで世界を救う青春映画」ということだけ。
Youtube動画でも配信されている。
あらすじも公開されていた。
***
卒業式前日。
リアルな日常生活にそれぞれの悩みを抱えた女子中学生5人。
ふとしたきっかけで迷い込んだファンタジー世界でのガール・ミーツ・ガール。
そこで知る世界の大ピンチ。
救済の方法は、5人が協力し合って、ダンスで心を一つにすること。
自分を、そして世界を好きになれないまま、本音も語り合えない5人の心とダンスはバラバラ。
間近に迫るタイムリミット。
5人のダンスで世界を救えるか?
そして卒業はできるのか?
***
東映アニメーションの「ガール・ミーツ・ガール」!!
女子と! 女子が! 出会う!
彼女たちは、どういう女の子なんだろう? また取材してきました。
──新プロジェクト、あらすじが公開されましたね。「こういうお話なんだ!」とびっくりしました。
宮原直樹監督(以下、宮原) こういうお話です。
高橋助監督(以下、高橋) こういうお話ですね。
プロデューサー(以下、P) ガール・ミーツ・ガールです……どういうお話だと思ってましたか?
──私の妄想では、ピンクの子と紫の子は、小さい頃に同じバレエ教室に通っていた。初めて会ったときに「なんて綺麗な子……」とドキドキするんですけど、 仲良くなれないまま別れてしまった……。どれくらい合ってますか?
宮原 32%くらい? 合ってますね。
高橋 えっ。
P いやいや全然違いますって!
──公開されている動画では、彼女たちはすごく楽しそうに踊っています。でもあらすじを読むと、それぞれ悩みを持っている?
宮原 リアルに悩んでます。そりゃ普通の中学生の女の子ですからね。悩みますよ〜。
P 宮原さんは私生活でも二人の娘さんを育てているので、娘さんからも悩みをリサーチしてましたよね。
──彼女たちがどんな女の子なのか、教えてください!
小湊 伊純(こみなと いすみ)
──スポーツ少女っぽい感じがします。主人公気質というか、アイドルで言うと大島優子。みんなをポジティブに引っ張っていく子ですか?
宮原 そうですね。わりと周りが見えなくて、自分の世界を走りがちな子。負けず嫌い……負け知らずの女の子です。伊純は眉毛が難しいんですよ〜。
高橋 眉毛に関して宮原監督にこだわりがある。作画の修正も多いですね。
宮原 髪型はツインテールのイメージで黒星さんにお願いしたんですが、ポニーテールで返ってきた。このほうが活発に見えて「なるほど」と。中学生のころ、こういうポニーテールの子と付き合っていて……
P 次行きましょう。
友立 小夏(ともだて こなつ)
──グループの中では頭脳派なのかな? 昔のまゆゆ(渡辺麻友)っぽさもあります。
宮原 ボケ担当の天然ちゃんです。公開されている動画にもあるように、ピアノを弾きます。
P キャラクターデザインだと利発さがありますよね。初期案だともう少しふわふわパーマの女の子でした。
日岡 蒼(ひおか あおい)
──クールビューティーのお姉さんっぽい。
P 思考がシンプルで、問題や疑問点があるとイヤで我慢できない。風紀委員長体質かな。
高橋 でも先生からウケがいいタイプの子ではない。ヘンに達観してしまっていて、先生をナメているところがある。ある意味問題児です。
P わりと「感じの悪い」子で、相手に対してズケズケ言うか、無視するかどっちかですね。
大道 あさひ(おおみち あさひ)
──小さくてかわいい天然キャラっぽさを感じます。
宮原 天然っちゃ天然ですね。この子はいちばん漫画っぽい設定になっている。
P あさひは「かわいくなりたい」子。女の子らしくなりたい。だけど、環境のせいで女の子扱いされない。
高橋 女の子らしさやかわいらしさの表現の仕方がうまくなくて、願望だけが膨れ上がっています。
P 他の4人と比べるとしっかりしているけど、それゆえに他の子に「この子たち、かわいいな。女の子って……こうだよね」とうらやましく思っている。
宮原 初期案では、蒼がショートカットで、あさひがロングヘアでした。黒星さんが逆に描いてくれてすごくしっくりきています。
高橋 スタッフ人気はあさひが一番だと思います。
都久井 沙紀(つくい さき)
──ミステリアスで不思議ちゃんな雰囲気がありますよね。前田敦子のオーラを感じます。
宮原 黒星さんは現実のアイドルをほとんど知らないのに、実在するアイドルに似た雰 囲気が出てるのだとしたら面白いですね〜。
P 沙紀は「謎」です。ミステリアスな子ですが、なぜミステリアスかは話を見てもらえばわかる。
高橋 この子、笑い慣れてないんですよ。
──5人の女の子たちは、身長も中身も個性豊かですね。……ちなみに、皆さんのタイプの子って?
高橋 僕は……全員です。
宮原 高橋さん、DD(だれでも・だいすき)ですね。
P 私は選べないですね〜、立場的な意味でも。
──この5人を、どうやって映画で描いていくんでしょうか?
宮原 ファンタジーとリアルな世界の相関がこの映画の鍵なんです。彼女たちは普通の女子中学生ですから、逃げ場のないリアルな悩みが一つでもあれば現実世界は極端に狭くなり、息苦しくなる。そんな悩みをそれぞれに抱えた彼女たちがファンタジー世界でガール・ミーツ・ガールし、成長していく……。
P そんな映画にします!
──今回は3Dと2Dの両方を使っていますが、演出に違いはありますか?
宮原 カメラの制約が全然違います。今回は3Dを2Dに寄せる形で作っています。スタッフはみんな「黒星さんの絵の雰囲気に近づけよう」というイメージを共有してますね。
P 中学生の女の子のやわらかい部分を2Dと3Dの両方で表現する。そういう非常に繊細な表現は、 宮原監督の得意分野だと思ってます。
宮原 実は2Dの作画の演出は初めてなんですけどね(笑)。
──ちなみに、ちょろっと出てくるマスコットみたいなキャラ「ポッピン族」とはなんなんですか……?
宮原 今の段階で言えるのは……5人の女の子たちのレゾンテートル(存在理由)になっています。
P あの子たちがいるから、彼女たちのガール・ミーツ・ガールが素晴らしいものになるんですよ。
高橋 あの子たちがいるから、彼女たちもいる。この作品における、プロデューサーと宮原監督の関係みたいな。
──!?
高橋 生半可な関係じゃないんですよね。……僕、ちょっと嫉妬してます。
P ど、どうした?
高橋 この企画はプロデューサーと宮原監督がずっとやってきているもので、僕は後からの参加なんです。だから初期案も今日初めて聞きました。 ちょっとやきもちです。
──び……BLだー!!
P きょ、今日はこの辺で……。
宮原 えーと……僕が好きなキャラクターは、伊純ちゃんのお母さんです!
まだまだ公開できない情報がいっぱいの「file(N):project PQ」。作品はガール・ミーツ・ガール、そして制作陣はボーイ(?)・ミーツ・ボーイ(?)の模様です。
(青柳美帆子)