川口青陵が18得点の猛攻で5回コールド勝ち!

4番・増井(川口青陵)

 この日も雨が降り続く埼玉県。日程の変動が激しい今年だが、川口市営球場は人工芝ということもあって多少の雨でもプレーができるのが利点である。第1試合の川口青陵vs浦和商は、初回で大差がつく展開となった。

 1回表、川口青陵は敵失、四球で一死一、二塁のチャンスを作ると、4番増井の左中間を破る二塁打で、1点を先制。その後、二死三塁から6番松下の適時打、7番羽生の右前安打、8番三品の左前安打と4者連続安打に加え、敵失が絡み、川口青陵が一挙7点を先制する。

 この7点は大きかった。4回表、3番梅垣が左中間を破る二塁打、4番増井の投ゴロで一死三塁とすると、再び敵失で、8対0とすると、5回表に、再び打線がつながる。打者16人で12安打の猛攻で、一挙10得点を奪った。そして投げては主将の梅垣から左腕から直球、スライダーをテンポよく投げ分ける投球で、18対0で川口青陵が5回コールド勝ちで代表決定戦進出を決めた。

 川口青陵は各打者が低く鋭い打球を打つことができる。しっかりとボールをひきつけて、自分のタイミングで打ち返すことができていた。その中で目立っていたのが、4番の増井だ。体格自体も良く、どっしりとした構えから振りぬく打球の鋭さは魅力的。芯を食えば、スタンドインも期待できる強打者と感じた。

 投げる梅垣も、制球力の良さが光る左腕で、さらに打撃も、広角に打ち返すバットコントロールが魅力。 増井も、梅垣も、競った試合展開の中で、どんなパフォーマンスを見せるか注目していきたい選手だった。

(文=河嶋 宗一)